2007年度の日本株分布:外国人が5年ぶり低下、個人と事法増加(5)

東京証券取引所など全国の5証券取引所 (ジャスダックを除く)は18日、2007年度の株式分布状況を発表した。投資 部門別に保有金額ベースでの比率推移を見ると、外国人は前年度比0.4ポイン ト減少して27.6%となり、5年ぶりに低下。06年度までは、4年連続で調査 開始(1970年度)以来の最高水準を更新していた。

外国人は前年度比0.4ポイント低下した。投資部門別株式売買状況(東証、 大阪証券取引所、名古屋証券取引所の合計)では07年度は7215億円の買い越 しと7年連続での買い越しとなったが、06年度の買い越し額6兆1379億円か ら大きく鈍化したことが要因となった。米サブプライム(信用力の低い個人向 け)住宅ローン問題による世界的な金融混乱や原油価格の高騰、円高などによ る企業業績の悪化懸念を受け、外国人は07年11月以降に日本株を大幅に売り 越した経緯がある。

ドイツ証券の下出衛チーフエクイティストラテジストは、「サブプライム 問題の余波で外国人は保有株を売らざるを得ない状況にあった。日本パッシン グ(素通り)の強まりから、投資資金を日本からアジアへ移すなどのアロケー ションの変更も影響した」と指摘している。ただ、「金融市場の混乱による影 響で流動性の高いマーケットが売られた側面があり、低下は一時的な現象だ」 (同氏)との見方も示した。

実際、4月からの外国人は再び日本株を買い越し中だ。特に資源高を背景 とした先進国から新興国への所得移転に伴い、「新興国が対外資産を増やす形 で今後は新しい買い手が日本への証券投資を増やすだろう。外国人の保有比率 は、今後さらに上昇が予想される」と、下出氏は話している。

個人株主は12年連続増、増加幅は鈍る

一方、個人株主数(延べ人数)が12年連続で過去最高を更新し、個人の 株式保有比率は18.2%と5年ぶりに上昇した。ただ増加人数は、過去3年間に わたり100万人超の大幅増を記録してきた状況と比べると鈍化している。個人 株主数の増減要因を見ると、上場廃止会社の影響で69万人が減る半面、新規 上場会社で41万人、1対1.5以上の株式分割・投資単位引き下げ実施会社で 28万人、それ以外の既上場会社で66万人がそれぞれ増えた。

既上場会社での増加が最も大きくなったことから、取引所では3月末にか けての株価急落局面で割安感の強くなった銘柄などを取得する動きがあったと 推測している。この結果、株式保有比率は前年より0.1ポイント上昇した。イ ンターネット取引の口座数は1352万7059口座と、前年度比で163万口座増え たものの、増加幅は2年連続で縮小している。

事法は部門別最大の上昇、投信も過去最高

事業法人の保有比率は前年度比0.6ポイント上昇して04年度以来、3年 ぶりの上昇となった。部門別では最大の上昇。07年度の投資部門別株式売買状 況ではすべての月で買い越しとなり、年度合計でも2兆5240億円と最大の買 い越しセクターとなっていた。株主還元姿勢の強まりや株価の下落傾向から、 自己株式取得が1兆3000億円超となったことが大きく寄与したと、東証では 指摘する。

このほか、投資信託は前年度比0.2ポイント上昇し、4.9%と3年連続で 調査開始以来の最高水準となった。

外国人は資源関連業種で増加

外国人の株式保有比率の変化を東証業種別33指数で見ると、前年度に比 べて上昇したのは14業種、低下したのは19業種だった。上昇幅が大きい3業 種は鉱業(4.5ポイント上昇の16.9%)、卸売業(4.2ポイント上昇の

29.5%)、石油・石炭製品(3.5ポイント上昇の31.7%)と資源関連株の上昇 が目立つ。

半面、下落幅が大きかった3業種はパルプ・紙(4.7ポイント低下の

11.9%)、医薬品(4.4ポイント低下の31.5%)、水産・農林業(4.0ポイン ト低下の13.3%)だった。

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