日本株:原発など材料株中心高い、スタグフレーション懸念抱え苦肉策

午前の東京株式相場はじり高。米国景気の スタグフレーション(景気後退期の物価上昇)懸念が高まる中、個別に材料の出 た銘柄中心に買いが先行している。米国で原子力発電所1基を受注する見通しに なった日立製作所のほか、米アップルの携帯電話端末「iPhone(アイフォ ーン)」の販売による業績期待から、ソフトバンクも高い。業種別では、東京電 力などの電気・ガス、陸運といったディフェンシブ業種の堅調さが目立つ。

半面、ミレアホールディングスなどの保険、野村ホールディングスなどの証 券といった金融株の一角が下落。JTやキリンビールなどの食品株も売られてい る。東証業種別33指数は28業種が上昇、5業種が下落。

東海東京調査センターの中井裕幸常務取締役は、「世界的なインフレ期待が どうすれば止まるかがポイントになる。日本株は世界で珍しく物価上昇率の低い 国ではあるが、積極的に上値を追えない。こうした中、あくまで個別材料の物色 になっている」と指摘する。

午前10時31分現在の日経平均株価は前日比82円60銭(0.6%)高の1万 4430円97銭。TOPIXは同6.21ポイント(0.4%)高の1408.19。東証1部 の騰落状況は、値上がり銘柄数1054、値下がり銘柄514。

指数ふらつく

午前の日経平均は小幅下落して始まったが、すぐに切り返した。もっとも、 米国を中心にした世界景気の動向に不透明感が漂う中、株価指数の上昇の勢いも 限られている。個別に材料の出た銘柄に投資資金が向かう傾向が強く、午前は原 子力関連銘柄などが高い。

日立製作所と米ゼネラル・エレクトリック(GE)は17日、米電力会社の デトロイト・エジソン(ミシガン州)から原子力発電所1基を受注する見通しに なったと発表。これを受け、日立が4日続伸。東京製鋼、酉島製作所などの関連 銘柄が上げている。

大田弘子経済財政政策担当相は17日夕の経済財政諮問会議に、経済財政運 営の指針となる「骨太の方針2008」の素案を提示。その中で、地球温暖化ガス の排出抑制を図るため、環境税の導入を検討することを初めて明記した。東証1 部の上昇率上位には古河電池、新神戸電機、オルガノ、NECトーキン、FDK などが並ぶ。

半面、TOPIXの下落寄与度上位は、保険や証券指数。鉄鋼や食料品指数 も下押ししている。東証1部の出来高は6億株にとどまっており、午前の段階で 10億株に届かない勢いだ。株価指数は先物主導で動きやすくなっている。

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