日本株は上昇転換、ディフェンシブや不動産株が高い-金融株は売り

朝方の東京株式相場は小安く始まった後、 上昇転換。携帯電話サービス特化型の新銀行について、金融庁から免許を取得し たと発表したKDDIを中心に情報・通信株の一角が高く、東京電力などの電 気・ガス、JR東海などの陸運株といった景気変動の影響を受けにくいディフェ ンシブ業種中心に買われている。三菱地所などの不動産株も堅調。

半面、米国での金融不安再燃や米景気のスタグフレーション(景気後退期の 物価上昇)懸念、為替相場の円安一服から、ホンダやキヤノンなど輸出関連、み ずほフィナンシャルグループやミレアホールディングス、野村ホールディングス など金融株の一角が下落し、相場全般の上値を抑えている。

リテラ・クレア証券の井原翼理事・情報部長によると、「下値不安はないも のの、上値も期待しにくい状況だ。材料がない中、こうした小動きの状態が続く だろう。材料の出た銘柄に買いが先行している」という。

午前9時32分現在の日経平均株価は前日比50円53銭(0.4%)高の1万 4398円90銭。TOPIXは同6ポイント(0.4%)高の1407.98。両指数とも下 落して始まったものの、すぐに切り返してプラスに転じた。

材料の出た個別銘柄では、三菱UFJフィナンシャル・グループと準備を進 めていた携帯電話サービス特化型の新銀行「じぶん銀行」が、金融庁から免許を 取得したと発表したKDDIが続伸。東証1部の値上がり上位には、東京製鋼、 オルガノ、日本農薬、古河電池など環境、電池関連銘柄が並ぶ。業種別のTOP IX上昇寄与度1、2位は不動産と電気・ガス。

根強い金融不安とスタグフレーション懸念

相場全般の上値が重い背景には、根強い米国の金融不安がある。ゴールドマ ン・サックスのアナリストは17日、「米銀の貸倒損失や資産評価損は2009年1 -3月(第1四半期)まで続くため、今後さらに650億ドル(約7兆340億円) の増資が必要となる可能性がある」としたリポートを発表。これを受け、金融不 安が再燃、米S&P500種株価指数の投資銀行・証券株指数は17日の取引で、

2.9%安と4日ぶりに反落、前の日に7営業日ぶりに回復した130ポイント台を 再び割り込んだ。

また、景気減速下での世界的な物価上昇懸念も強まっている。5月の米住宅 着工件数(季節調整済み、年率換算、以下同じ)は、前月比3.3%減の97万 5000戸と、過去17年間で最低水準に落ち込んだ。ブルームバーグ・ニュースの 予想中央値(98万戸)も下回った。一方、5月の米生産者物価指数(PPI) 全完成品は、前月比1.4%上昇と、昨年11月以来で最大の伸びを記録。ブルー ムバーグ・ニュースの予想中央値(1%上昇)も上回った。前月は0.2%の上昇。

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