NY外為:ドルは対ユーロで続落、米利上げ見通し不透明に(2)

ニューヨーク外国為替市場では、 ドルがユーロに対し続落。この日発表された米住宅指標や鉱工業生産指 数を受けて、米利上げが先送りされるとの観測が強まったことが背景。

来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)定例会合での利上げ見通 しを先物トレーダーが弱めるなか、ドルは南アフリカ・ランドやブラジ ル・レアルに対しても下落。

ポンドはユーロとドルに対し下落した。イングランド銀行のキング 総裁がインフレを中央銀行の目標範囲内に抑制する道筋は「不透明」と 表明したことが売りを誘った。

シティグループ・キャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の為替 トラテジスト、トッド・エルマー氏は「FOMCの利上げ見通しが弱ま っていることがドルの弱材料となろう」と指摘。さらに「米経済は当面 大幅に回復することはなさそうだ」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時現在、ドルはユーロに対して0.2%下げ て1ユーロ=1.5515ドル(前日は同1.5477ドル)。対円でも0.2%安の 1ドル=107円96銭(前日は同108円22銭)。円はユーロに対し1ユ ーロ=167円49銭と前日水準から変わらず。一時は昨年7月23日以来 の安値となる同167円84銭を付けた。

ドルは先週、週間ベースでユーロに対し2.5%上昇と、2005年以来 最大の上げとなった。バーナンキ議長は景気へのリスクが弱まっている と発言し、投資家の間で年内に利上げが実施されるとの見方が強まって いた。

17日の市場では韓国ウォンが対ドルで1.5%高と、ほぼ3カ月ぶり の大幅な上げとなった。

ポンド軟調

ポンドは対ドルで前日比0.3%安の1ポンド=1.9567ドル、対ユー ロでは0.6%下げ1ユーロ=79.28ペンスだった。イングランド銀行のキ ング総裁がインフレが年内に4%を上回るとの見通しを示したことが売 りにつながった。英政府統計局(ONS)がこの日発表した5月の英消 費者物価指数(HICP)は前年同月比3.3%上昇と、少なくとも97年 以来の高い伸び率となった。

一方、米商務省が朝方発表した5月の住宅着工件数(季節調整済み、 年率換算、以下同じ)は前月比3.3%減の97万5000戸と、過去17年間 で最低水準に落ち込んだ。また、ブルームバーグ・ニュースがまとめた エコノミストの予想中央値(98万戸)も下回った。前月は100万8000 戸(速報値103万2000戸)に下方修正された。

RBCキャピタル・マーケッツのシニア為替ストラテジスト、マシ ュー・ストラウス氏(トロント在勤)は「統計は住宅市場の急速な回復 を示唆するものではなかった」と指摘。「個人消費への悪影響はもう2 四半期、さらには来年にかけて続く見込みだ」と語った。

米鉱工業生産指数

米連邦準備制度理事会(FRB)がこの日発表した5月の米鉱工業 生産指数(製造業、鉱業、公益事業の生産を対象、季節調整値、2002年 =100)は前月比0.2%低下(前月0.7%低下)した。これで2カ月連続 マイナス幅。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中 央値は0.1%上昇だった。

ドルは南ア・ランドに対しては0.6%下落、ブラジル・レアルに対 しては1.1%下げた。

ドルは欧州の取引時間から対ユーロで下落。米紙ウォール・ストリ ート・ジャーナル(WSJ)と英紙フィナンシャル・タイムズ(FT) が今月のFOMC定例会合以降まで米政策金利が据え置かれる見込みだ と報道したことが材料となった。

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