ラサ工業社長:原材料高は「上昇幅つかめないスピード」-価格転嫁へ

化学・機械メーカー、ラサ工業の柳萬雅德 社長は17日放送のブルームバーグテレビジョンのインタビューで、黄燐(オウ リン)など原材料が急騰しており、主力製品の価格に転嫁を進める考えを明らか にした。

同社が5月15日に発表した決算短信によると、今期(2009年3月期)は、 原材料高に加え、主力の半導体用シリコンウエハーの再生事業の競争激化や、減 価償却費用の増加などで減益になる見込み。社長の主な発言は以下の通り。収録 は5月28日。

ラサ工業は歴史が長い。どのような沿革か:

「(沖縄の)ラサ島から明治時代にリン鉱石を採掘し肥料を作ったのが始ま り。創立は1913年」「そこから派生して機械や化学製造の事業も始めた。昭和 50年代終わりに精錬肥料から撤退したとき、半導体用ウエハーの再生技術に着目 し、昭和60年に事業化した」

主力事業は:

「1つ目は化成品で、各種リン酸、コンデンサー(蓄電器)向けの化合物な ど。2つ目は機械で、粉砕機、選別機、掘削機、液晶製造用の部品。3つ目が電 子材料で、半導体用ウエハーの再生や化合物半導体向けの高純度無機素材だ」

前期は増収減益だった。その要因は:

「化成品部門で原材料が高騰し、製品価格に一部反映させたので増収になっ たが、価格転嫁が多少遅れたため、損益は前の期より悪かった。電子材料部門の ウエハー再生事業は先行投資をしたものの、予定ほど数量が伸びず大幅な減益に なった」

稼ぎ頭のウエハー再生事業とはどんなビジネスか:

「半導体デバイスを作りこむウエハーを製品用ウエハーと呼ぶが、それとは 別に、製造工程を検査するテスト用ウエハーというものがある。以前は使用済み のテスト用ウエハーは廃棄されていたが、もったいないので、もう一度使えるよ うにする。ウエハー表面のゴミなどを除去し、鏡面研磨加工をして半導体メーカ ーに出荷している」

ウエハー再生事業の競争環境はどうなっているか:

「市場は8インチ換算で年5000万枚くらいの需要があると思う。シェアは 11%くらい。再生ウエハーはテスト用ウエハーより安くなければ使ってもらえな いし、値下げ圧力もあり、競争は激しくなると思う。日本初の再生ウエハーメー カーであることや海外での知名度の高さ、品質などを強みに事業を展開してい く」

化成品部門で手掛けているリン酸の需要は:

「原材料の黄燐を海外から輸入し、そこから工業用リン酸を作っている。半 導体・液晶パネルの製造工程に多く使われ、数量は伸びている。ただし、黄燐の 価格が昨年来急騰し、今年はその上昇幅がはっきりつかめないほどすごいスピー ドで値上がりしている。それに見合った値上げをしたいが難しいかもしれない。 黄燐も中国からの輸入に依存しており、そのリスクはある」

ラサ工業の17日終値は前日比1円(0.5%)安の200円。

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