株の強気見通し変わらず、日本株の割安度は後退-ラッセル投資家調査

資産運用管理サービスを提供するラッセ ル・インベストメント は17日、日本株運用機関の投資展望調査(6月度)を 公表した。それによると、運用機関の多くが引き続き株式に強気、債券に弱気 の見通しを持っていることが確認された。一方、日本株式の割安度合いについ ては、割安と考える運用機関の割合が減る半面、適正との回答が前回調査(3 月度)から増えた。

強気は日本株がトップ維持、弱気は日本国債

調査対象10資産(日本株全般、日本小型株、新興国株、外国株、円ドル 相場、事業債、不動産、外国債券、日本国債、短期金融商品)のうち、強気の 回答比率は上位4資産を株式が占めた。中でも、日本株全般に対する強気の回 答比率は65%(前回は66%)と前回に続きトップ。半面、日本国債に対する 弱気の割合が60%(同51%)と最も高かった。外国債券の弱気割合も34%か ら44%に増加しており、債券を株式と比べて弱気に見る運用機関の姿勢が鮮 明化した。

一方、日本株式の割安度合いについては、日本株式市場の水準を割安だと 考える運用機関の割合が52%と前回の76%から低下。適正との割合は前回の 17%から41%まで大幅に上昇した。ラッセルでは、運用機関のセンチメント に変化が起きており、これは最近の日本株式の上昇と08年度の企業収益の下 方収益観測が高まっていることが背景にあるもようとしている。

エネルギーとITに強気

セクター別の見通しでは、エネルギーセクターに対し依然52%(前回は 46%)が強気に見ており、強気見通しの1位を堅持した。ラッセルのチーフ・ インベストメント・オフィサー、クリストフ・キャスパー氏は、「需給関係な どから当面は原油価格の高止まりを予想する機関投資家は少なくなく、エネル ギー関連株への一段の上昇期待は薄れていない」と指摘している。

また、これまで出遅れ感のあった情報技術セクターに対しても、強気見通 しが50%に達する。金融セクターについては、バリュエーション的に魅力度 が高まったとしてアンダーウエート幅を縮小する運用機関も出てきており、弱 気の割合が前回の32%から19%に低下した。

半数が地球・環境テーマを有望視、M&A人気薄

さらに、今後12カ月で1番有望と思う投資テーマについては、総回答数 101のうち37回答が、地球温暖化やエネルギーなどの地球規模の問題に関連 したテーマを挙げた。食料や水資源など、環境問題全般を合わせると、実に半 数に及ぶ52回答がこれらを今後市場で重要性を増すテーマであると回答。こ れに対し、M&A(企業の合併・買収)をテーマとして挙げたのは7回答にと どまり、日本企業のコーポレート・ガバナンス(企業統治)への取り組み姿勢 の変化についての、運用機関の懐疑的な見方を示唆するとしている。

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