07年オフィス投資収益率14.7%、伸びが大幅鈍化-取得コスト高で(2)

世界最大の商業不動産サービス会社CBリ チャード・エリス子会社の生駒データサービスシステムは17日、三菱UFJ信 託銀行と共同でまとめたオフィスの投資収益率が、2007年は全国平均で14.7% と引き続き上昇したものの、前年と比べた伸びが大幅に鈍化したと発表した。

生駒データでは、賃料によるインカム収益率と資産価格によるキャピタル 収益率を総合した投資収益率(総合収益率=インカム収益率+キャピタル収益 率)をまとめている。06年は13.1%と05年の4.1%から伸び幅は9ポイントと 大幅に上昇したが、07年は1.6ポイントの伸びにとどまった。

地価上昇や活発な投資を背景とした不動産価格の上昇で、オフィスビルの 取得コストが増大したことが投資収益率の鈍化につながった可能性がある。コ ストに影響を及ぼす地価の動向は、国土交通省がまとめた公示地価(08年1月 1日時点)によると、全国平均で商業地は前年比3.8%上昇(昨年2.3%上昇) と2年連続で上昇した。

BNPパリバ証券の丸山義正シニアエコノミストは投資収益率の鈍化につ いて「不動産価格の上昇による取得コストの増大が効いていると思われる。08 年以降は、オフィスの取得コストは下がるだろうが、一方で賃料収入が減少す る可能性がある」と述べた。

都市でみると、大阪、名古屋、京都の3都市では07年の投資収益率は06 年の水準を下回った。大阪では13.5%(06年は14.3%)、名古屋は16.1% (同18.2%)、京都は6.2%(同9.1%)だった。一方、東京都区部は16.2% と06年の14.0%から引き続き上昇したが、05年の4.5%から06年の14.0%の 上昇と比べると伸び率は大幅に鈍化した。

ピークアウトか

生駒データは、大阪など一部都市で前年水準を下回ったことについて、単 なる伸び率の鈍化か、あるいは調整局面入りなのかは結論付けていない。ただ、 投資収益率のトレンドとして、不透明ながらピークアウトした可能性について 示唆している。

生駒データサービスシステムと三菱UFJ信託銀行は全国のオフィスビル 2万件超(2008年3月末現在、全国13都市)を対象に賃料と資産価格に基づい た標準的な投資収益率を「MTB-IKOMA不動産投資インデックス」とし て公表している。

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