富士重:新型ミニバン「エクシーガ」を発売-月販目標は2300台(2)

トヨタ自動車と資本・業務提携関係にある 富士重工業は17日、7人乗りの新型ミニバン「エクシーガ」を発売した。価格 は199万5000-278万2500円で、月2300台の販売を見込んでいる。およそ2年 半ぶりとなるミニバンの投入で、登録車での販売拡大を狙う。

エクシーガは「インプレッサ」などのプラットフォーム(車台)をベースに 3列シートのミニバンとして新開発した。富士重が国内市場にミニバンを投入す るのは、2005年まで独オペル社から相手先ブランドによる生産(OEM)供給 を受けていた「トラヴィック」以来となる。

新開発の樹脂製燃料タンクの採用や床下のフレーム構造の最適化により、3 列目の座席に大人2人が座れる空間を確保した。車高は1660ミリとなるため、 一般的な立体駐車場の制限高1550ミリを上回る。エンジンは水平対向4気筒・ 排気量2000CCの自然給気およびターボ仕様の2種類。ターボ仕様車は4輪駆動 のみで、自然給気エンジン車には4輪駆動および前輪駆動の設定がある。

富士重の森郁夫社長は同日、都内で開いた新車発表会で「国内市場は非常に 厳しい状況にあるが、多人数乗りのカテゴリーは30%を超えるシェアを持ち、 コンパクトカー同様に大きなセグメントになっている」としたうえで、既存の富 士重車ユーザーの「多人数乗りの車に乗りたいという要望にこたえられるように エクシーガを開発した」と、再参入の背景を語った。エクシーガは当面、国内だ けで販売するが、「マーケットの状況を見ながら海外展開も将来的に考えていき たい」(森社長)としている。

富士重の08年度の国内販売計画(出荷ベース)は前年度比1.9%減の21万 7200台と4年連続の前年割れを見込んでいる。これは新型車の投入がない軽自 動車が同18%減の13万2900台と大きく落ち込むためで、利益率の高い登録車 は同16%増の8万6200台と2けたの伸びを見込んでいる。富士重は昨年末に全 面改良した「フォレスター」に続いて、エクシーガを新規に投入し、登録車販売 で5年ぶりの増加を見込む。

登録車の国内生産能力を2割増強

富士重は今夏に国内の登録車の生産能力を増強する。富士重の小松煕副社長 が発表会の席上、一部記者団に対し明らかにした。能力を増強するのはエクシー ガをはじめ富士重の全登録車を生産している矢島工場(群馬県太田市)で、3月 時点で月2万8000台だったものを、同3万3000台まで引き上げる。第一弾とし てゴールデンウィークの休暇中に同3万1000台に増強したのに続いて、今夏の 長期休暇の際にさらに1割程度増強するとしている。

能力増強の投資額は明らかにしていない。矢島工場では新型フォレスターが 「米国や新興国での受注が好調」(森社長)なうえ、エクシーガの本格生産も始 まったことで「フル操業の状態」(小松副社長)で、残業、休日出勤で対応して いるという。このため、能力増強で操業の平準化を図るとともに、さらなる拡販 に対応するのが狙い。富士重の今年1月から4月までの登録車の国内生産台数は 前年同期比23%増の12万8670台となっている。

富士重の株価は前日比12円(2.1%)高の586円(午後2時48分現在)で、 年初来で12%上回る水準にある。

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