電気化株が急伸、製品競争力を評価-世界メーカーへ成長とJP証強気

基礎化成品や農医薬品、石油化学品の製 造・販売を手掛ける電気化学工業の株価が急伸。電線電纜や自動車部品に使用 されるクロロプレンゴムは、原油価格の高騰局面で価格優位性があるとの評価 が一部アナリストの間から出て、中期的な業績拡大や世界における競争力向上 を期待する買いが優勢になった。午前終値は前日比29円(7.1%)高の436円。 売買高は409万株と、前日終日の175万株に対し2倍超の水準に膨らんだ。

JPモルガン証券は16日付で、電気化の投資判断を新規に「オーバーウ エート」に設定。担当の岸本章アナリスト投資家向けメモで、「2009年3月期 の短期的な厳しい環境下を増益確保で乗り切る可能性が高く、その後中期的な 成長局面へ入る」との見方を示している。

岸本氏は、クロロプレンゴムに着目。同製品は、天然ゴムやほかの合成ゴ ムと比べて耐熱性や耐磨耗性などに優れる上、非化石原料のため、原油価格上 昇局面で競争力が発揮されやすい。さらに、今後生産能力の増強が予定されて おり、「規模、収益性の双方において世界最大のクロロプレンゴムメーカーへ と成長しよう」と、同氏は見ている。また、数多く手掛ける電子材料分野で新 規事業が10年3月期以降に成長を加速させるとし、これらの両輪で業績拡大 が続くと、同証では予想している。

会社側の09年3月期の連結業績予想は、本業のもうけを示す営業利益で 前期比2%増の305億円。内訳を見ると、スチレンモノマーなどの有機系素材 は同26%減の99億円と減少するが、電子材料が同21%増の94億円、無機系 素材が同66%増の48億円、機能・加工製品も堅調に伸びると予想する。ブル ームバーグ・データによると、アナリスト5人の09年3月期の連結営業利益 予想は305億円と、会社計画と同水準。これに対し、JPモルガン証では310 億円と上振れを見込み、10年3月期は345億円、11年3月期は390億円へ拡 大すると見ている。

同証による電気化の目標株価は520円。調査対象のファインケミカル5社 の10年3月期予想ベースの平均PERは9.6倍。電気化の高成長を見込み 40%のプレミアを加えた13.5倍を基準に算出した。「昨年末からの急速な原 油高を受けて、大きく下落した現在の株価水準は割安」(岸本氏)との判断だ。

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