米連邦地検とSEC、サブプライム問題でベアーの運用担当を訴追へ

米証券大手ベアー・スターンズの経営危機 の原因にもなった傘下の2ヘッジファンド破たんをめぐり、米連邦地検と証券 取引委員会(SEC)がファンドの元運用担当者らを刑事、民事の両面から訴 追する可能性のあることが16日、分かった。関係者が明らかにした。両ヘッジ ファンドの破たんは、昨年のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅 融資)危機の引き金を引いた。

匿名を条件に語った関係者によれば、ブルックリン連邦地検とSECは今 週にもこの件について発表する可能性がある。訴追されるのは、ベアー・スタ ーンズのヘッジファンド担当者で退職したラルフ・シオフィ氏(52)とマシュ ー・タニン氏(46)。連邦地検は5月、米ニューヨーク州判事に対し、両氏を起 訴するかどうか、7月半ばまでに決定するとの方針を伝えていた。

元連邦地検の検事正だったジェーコブ・フレンケル氏は「いつ起訴される かが問題であって、起訴されるかどうかはもはや問題ではなかった」と指摘。 起訴が確実なのは「住宅ローンが引き起こした経済危機で、重要な役割を果た したと認識される注目すべき人物に対し、説明責任を求める声が強まっている からだ」と述べるとともに、今回の起訴は金融危機をめぐる一連の捜査に着手 したものとの見方を明らかにした。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は16日、関係者の話を 基に、シオフィ、タニンの両氏は週内にサブプライム関連証券投資に関する詐 欺の罪で起訴されると報じた。

両氏はベアー・スターンズ傘下の2ヘッジファンドの運用を担当。両ファ ンドは資産の大半をサブプライム関連証券に投資していたが、債務者の延滞増 加につれて債務担保証券(CDO)が急落し、昨年7月に破たんした。これ以 降、ベアー・スターンズを含めた銀行・証券は、投資家に説明していたほど運 用資産には投資価値がないことを知っていたのではないか、との疑いが政府や 投資家の間で広まっていた。

関係者らによると、連邦地検とSECはファンド破たんを受けて、シオフ ィ氏が破たん直前に自分の資金を引き出した疑いがないか調査を進めており、 同氏は昨年12月に退職した。また、ファンドの一つに投資していた英銀大手の バークレイズは昨年、ファンドの経営状態が粉飾されていたとして、ベアー・ スターンズを相手取り賠償請求訴訟を起こしていた。

シオフィ、タニンの両氏の弁護人やブルックリン連邦地検、SECの広報 担当者はいずれもコメントを控えた。ベアー・スターンズの広報担当者、エリ ザベス・ベンチュラ氏はコメントを求める電話に対し、応答がなかった。

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