愛知鋼株が急反落、原料高で今期業績の未達を懸念-三菱U証は格下げ

特殊鋼大手の愛知製鋼の株価が一時、前日 比34円(6.5%)安の486円と急反落。鉄くずなどの原燃料高によるマージン悪 化などが不安視され、今期(2009年3月期)業績の会社計画未達に警戒感が浮 上している。三菱UFJ証券では投資判断を引き下げており、業績と株価の先行 き不透明感が強まった。

海外需要や国内高炉メーカーのスクラップ使用拡大を背景として、原料とな る鉄くず価格は上昇傾向にある。日本鉄源協会が先週11日に公表した国内主要 3地域における6月第2週の鉄スクラップ平均価格(東京、名古屋、大阪:標準 品H2)は、トン当たり前週比で500円(0.8%)高の6万2147円と最高値を更 新した。

会社側では、今期の鉄くず価格などの前提条件を明らかにしておらず、「マ ージンを前期並みに確保することを経営目標とする」(経理部財務室・小川正路 室長)として、今期連結営業利益を前期比0.8%減の108億円と見込んでいる。

しかし、三菱U証券の原田一裕アナリストは、「原燃料価格が会社側の想定 に比べて高い水準で推移している。電磁品の採算改善計画も期待度が高く、今期 業績は未達の可能性が高い」と指摘。同氏は鉄くず市況の上昇により、今期のメ タルスプレッド(製品の平均販売単価-主原料の平均購入価格)は会社想定比8 億円の減益要因になると試算、電磁品も会社側の携帯電話の新規採用期待は大き 過ぎると見ている。

同証では16日付で、今期の連結営業利益予想を前期比22%減の85億円 (従来予想150億円)へと大幅に減額。フェアバリューは特殊鋼業界平均並みの PER(株価収益率)12倍の400円とし、投資判断を「3(市場平均並み)」 から「4(アンダーパフォーム)」へ引き下げた。

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