日本株は金融中心に小幅続伸へ、米リーマン受け不安後退-原油は波乱

東京株式相場は小幅続伸の見通し。注目さ れていた米証券大手リーマン・ブラザーズ・ホールディングの決算発表は事前内 容通りだった。前日の米国株市場では金融株に買いが先行しており、過度の金融 不安の後退から、三菱UFJフィナンシャル・グループなど銀行を中心に金融関 連株が上昇しそう。半面、ドルと連動性を高めている海外原油価格が乱高下する など、世界の金融市場や景気動向の先行きは依然見えにくい。日本株は前日に大 幅高した反動もあり、上値は限定的になりそうだ。

ドイツ証券の下出衛チーフエクイティストラテジストも、リーマンの決算に ついて「予想内容通り」と受け止めている。ただ、これを受けた日本株動向につ いては「手掛かり材料難。前日の日本株相場は大幅上昇しており、戻りを待った 売りに押されそうだ。アジア市場を見極めたいと見送り姿勢も強まりそう」(同 氏)との見方を示した。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物9月物の16日清算値は1万4385 円で、大阪証券取引所の終値(1万14340円)に比べて45円高。前日の日経平 均は前日比380円64銭(2.7%)高の1万4354円37銭で終えていた。

リーマン株は上昇

米大手金融機関の決算発表が始まった。先陣を切ったリーマン・ブラザー ズ・ホールディングスの第2四半期業績は28億ドル(1株当たり5.14ドル)の 赤字と、先週発表の暫定集計と同様だった。レバレッジド(高リスク・高利回 り)融資債権の保有高は37%減らし、180億ドル(1兆9500億円)とした。同 社は顧客を失っていないことも明らかにし、同社の株価には買いが先行、1.39 ドル高の27.20ドルで終えた。米S&P500種株価指数の業種別指数で、投資銀 行・証券も2.7%高となり、終値で7営業日ぶりに130ポイント台を回復。17日 にはゴールドマン・サックス、18日にモルガン・スタンレーが発表を予定して いる。

一方、原油相場は乱高下した。世界的なマネーフローや景気動向の先行きに 対する警戒感が強まりそうだ。前日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)で 取引されている原油先物7月限は一時前週末比5.03ドル(3.7%)高の139.89 ドルまで上げ、最高値を再び更新。その後は売りに押され、同0.25ドル (0.2%)安の1バレル=134.61ドルで終えた。小幅安で始まった後、上げに転 じて急騰し、結局はマイナス圏で終える値動きの荒い展開となった。

ドイツ証の下出氏は、「サウジアラビアが原油の追加増産を表明したが、効 果はなかった。沈静化に対するネタ切れの印象」と警戒していた。

前日の米株式市場では、リーマンなどの金融関連株が上昇した一方、景気減 速で企業収益が鈍化するとのアナリストリポートが嫌気され、ゼネラル・エレク トリック(GE)などの景気敏感株が売られた。S&P500種株価指数は前週末 比0.11ポイント高の1360.14。ナスダック総合株価指数は20.28ポイント (0.8%)高の2474.78。一方、ダウ工業株30種平均は38.27ドル(0.3%)安 の12269.08ドル。

ヤマダ電が上昇公算、船井電は軟調見通し

個別では、17日付のジャンプジャパンやUSENなど計5社の出資で、中 古車買取事業運営のための子会社「ヤマダオートジャパン」を設立したヤマダ電 機のほか、建設コンサルタント受注が改善し、2008年6月期単独営業利益予想 を前期比35%増の3億円(従来予想2億3000万円)へ引き上げた福山コンサル タントなどが上昇しそう。マツタケ子実体原基を発生させる培養技術を確立した と発表したタカラバイオにも買いが先行する可能性がある。

半面、香港子会社がタックスヘイブン対策税制の適用除外要件を満たしてい ないとして、大阪国税局から追徴課税を受け、今期(2009年3月期)の連結純 損益を従来予想の58億円の黒字から114億円の赤字に下方修正した船井電機が 売られそう。ディスプレイや電子部品が不振で第1四半期(2-4月)の連結営 業利益が前年同期比28%減の4億9500万円と落ち込んだ石井表記も軟調に推移 する見通し。

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