NY外為:ドルは対ユーロ0.6%安、米経済の悪化とG8声明を嫌気

ニューヨーク外国為替市場では、 ドルがユーロに対し約1週間ぶりの大幅安となった。ニューヨーク連銀 がこの日発表した6月の同地区製造業景況指数はマイナス幅が拡大。こ れに加え、週末に大阪で開催された主要国首脳会議(洞爺湖サミット) 財務相会合の共同声明で為替に関する言及がなかったことがドル売り要 因となった。

6通貨バスケットに対するドル指数は2月以来の高水準から下落。 主要通貨中でノルウェー・クローネがドルに対し大幅な上げとなり、カ ナダ・ドルはほぼ1カ月ぶりの大幅上昇となった。原油相場がこの日、 バレル当たり139.89ドルに上昇し、取引中の過去最高値を付けたことが 背景。

英スタンダード・チャータード銀行の為替ストラテジスト、マリオ ス・マラセフティス氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビュー で、「個人的にはまだドル強気にはなっていない。今後数カ月間で新た なドル安の波が押し寄せるとみている」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時現在、ドルはユーロに対して0.6%下げ て1ユーロ=1.5478ドル(13日には同1.5380ドル)。ドルは対円では1 ドル=108円09銭(13日は同108円19銭)。円はユーロに対して

0.6%下落し、1ユーロ=167円29銭(13日は同166円35銭)。一時は 昨年10月15日以来の安値となる同167円68銭を付けた。

ドルはノルウェー・クローネに対しては0.9%下落、対カナダ・ド ルでも0.7%下げた。原油と金などの商品はカナダの輸出の半分を占め る。また、ノルウェーは世界で5番目の産油国。

ドルを圧迫

ウエストパック銀行のシニア通貨ストラテジスト、リチャード・フ ラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「原油相場が上昇を続ける限り、 ドルは圧迫されよう」と述べた。

円はユーロに対し、8カ月ぶりの安値を付けた。為替市場のボラテ ィリティ(変動性)が低下したことから、円を調達資金として高利回り 資産に買いを入れるキャリートレードが促進された。

円はポンドに対しては0.8%安の1ポンド=212円33銭、ニュージ ーランド(NZ)ドルに対しては0.4%下げ1NZドル=81円41銭。円 を調達資金とするキャリートレードの増加が要因だった。

1カ月物ユーロ・円オプションのインプライド・ボラティリティ (予想変動率、IV)は4営業日連続で低下。この日は10.07%(13日 は10.31%)となった。

ドル・円の動き

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は3営業日ぶりに下落、前週末比0.7%下げ73.61となった。6 月13日には2月28日以来の高水準となる74.314を付けていた。

ニューヨーク連銀がこの日発表した6月の同地区製造業景況指数は マイナス8.7と、前月のマイナス3.2からさらに落ち込んだ。同指数で はゼロが景況の拡大と縮小の境目を示す。この統計を受けて、ドルは対 ユーロで下落した。

ユーロは欧州の取引時間から対ドルで上昇。欧州連合(EU)統計 局(ユーロスタット)が16日発表した5月のユーロ圏消費者物価指数 (改定値)が前年同月比3.7%上昇と、1992年6月以来の高水準に達し たことが材料だった。

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