米国債:ほぼ変わらず、米生産者物価指数の発表を控え商い慎重(2)

米国債相場はほぼ変わらず。17日発表さ れる5月の米生産者物価指数(PPI)では上昇が予想されており、米金融当 局者の懸念する適切な水準以上のインフレ加速がはっきりと示される見通しだ。

16日午前にニューヨーク連銀が発表した同州の製造業景況指数が低下し、 午後に入って発表された6月の米住宅市場指数も落ち込んだことから、米国の 景気減速がさらに悪化するとの見方が強まり、米国債は一時上昇していた。米 リッチモンド連銀のラッカー総裁は講演で、インフレ水準は「許容できないほ どに高い」と語った。

モルガン・キーガン(テネシー州メンフィス)の債券セールス・トレーデ ィング・調査責任者、ケビン・ギディス氏はインフレが「債券市場の材料にな っている」と述べ、債券市場は「食品とエネルギー以外での物価上昇懸念を示 している」と続けた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間午後4 時13分現在、2年債利回りは前週末比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01 ポイント)低下して3.02%。2年債価格(償還期限2010年5月、表面利率

2.625%)はほぼ変わらずの99 1/4。10年債利回りはほぼ変わらずの4.26%。

米国債利回り

ジェフリーズの米国債トレーディング責任者、トーマス・ディガロマ氏に よると10年債は一時、利回りが4.25%をつけた後に買いを集めた。10年債利 回りは13日に4.27%と、昨年12月以来の高水準を記録した。金融政策当局者 の主眼点が景気拡大からインフレ抑制へと変わったとの観測が背景。

2年債利回りは先週末に3.11%と、年初来の高水準を記録した。2年債利 回りは現在、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を約1ポイント上回っ ている。

先週5日間での2年債利回りの伸び率は過去26年で最大。バーナンキ米 連邦準備制度理事会(FRB)議長がインフレ期待の高まりを「断固阻止」す ると表明したのが材料となった。

ブルームバーグ・ニュースがアナリストを対象にまとめた調査によると、 2年債利回りは第3四半期末までに2.51%に低下すると見込まれている。

金利先物市場動向によると、6月25日のFOMC会合で金利誘導目標が

0.25ポイント引き上げられる確率は28%となっている。1週間前は6%だっ た。残る72%は金利据え置きを予想している。

住宅市場指数、NY連銀指数

全米ホームビルダー協会(NAHB)とウェルズ・ファーゴが発表した6 月の米住宅市場指数は18と前月の19から低下。過去最低に並んだ。ブルーム バーグがまとめたエコノミスト予想中央値は19だった。同指数で50を下回る 数値は住宅建設業者の多くが現況を「悪い」とみていることを示す。

ラッカー総裁は経済成長のペースは「全般に弱々しい」と指摘、住宅市場 の軟調に足を引っ張られていると述べた。同総裁は「住宅市況が今年中にどう にか底を打ったと仮定し、その後に景気が回復したとしても、ことのほか緩や かなペースにとどまる可能性が非常に高い」と語った。

ニューヨーク連銀が発表した6月の同地区の製造業景況指数はマイナス

8.7と、前月のマイナス3.2からさらに落ち込んだ。同指数ではゼロが景況の 拡大と縮小の境目を示す。

著名コラムニストのロバート・ノバク氏は米ワシントン・ポスト紙に寄稿、 関係者を引用してバーナンキFRB議長は政策金利を引き上げる「計画はな い」と述べた。

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