米リーマン、モーゲージ関連資産を20%圧縮-CEOは将来に自信

米証券大手リーマン・ブラザーズ・ホール ディングスの16日の発表によると、同社は2008年3-5月(第2四半期)に モーゲージ関連資産を20%減らした。不動産市場の市況悪化に伴う一段の損失 の回避を目指す。リチャード・フルド最高経営責任者(CEO)は同社の将来 に自信を示した。

リーマン株は16日のニューヨーク市場で上昇している。同日発表した第2 四半期決算は、28億ドル(1株当たり5.14ドル)の赤字。決算内容は先週発表 の暫定集計と同様だった。レバレッジド(高 リスク・高利回り)融資債権の保 有高は37%減らし180億ドル(約1兆9500億円)とした。

リチャード・フルド最高経営責任者(CEO)は電話会議で「当社の中核 事業と戦略は健全だ」と語った。赤字は1994年のアメリカン・エキスプレス(ア メックス)からのスピンオフ(分離・独立)以来で初めてだった。

住宅ローン関連の評価損が業績の重しになるとの観測を背景に、リーマン 株は年初来で約60%下落している。同社は先週、第2四半期の赤字について公 表した後に最高財務責任者(CFO)と社長を更迭した。フルドCEOは同社 が信用収縮を乗り切れることを投資家に納得させようとしている。

フルドCEOによると、同社は3-5月に保有資産を1470億ドル減らした。 先週示した概算の1300億ドルよりも大幅に削減した。純資産額は700億ドル減 少した。

ナショナル・シティ・バンクのアナリスト、トム・ジャリクス氏はブルー ムバーグテレビジョンとのインタビューで、「3カ月の間にしては巨額の資産 売却だ」とコメントした。また、「流動性と資金調達の問題が解消されれば株 価は大幅に上昇するだろう」と述べた。

ニューヨーク時間午前10時27分(日本時間午後11時27分)現在のリー マン株は前週末比1.65ドル(6.4%)高の27.46ドル。

リーマンのモーゲージ債権を裏付けとした資産は647億ドルと、2月末時 点の808億ドルから減少。住宅ローンと関連証券は22%減らし249億ドルとし た。商業用不動産ローンと関連証券は19%減の294億ドル。不動産保有は19% 減の104億ドル相当となった。

発表によると、第2四半期の債券事業の収入はマイナス30億ドル。株式ト レーディングの収入は65%減の6億100万ドル。保有するプライベートエクイ ティ(未公開株)の評価額引き下げが響いた。投資銀行事業の収入は25%減の 8億5800万ドル。資産運用事業は10%増の8億4800万ドルだった。

3-5月期人件費は23億3000万ドルと前年同期比で14%減少した。人件 費は人員削減に絡む費用1億4000万ドルを含む。同社は年初来、約4000人の 削減を発表している。16日の発表によれば、従業員数は第2四半期中に約2000 人減少し2万6189人となった。フルドCEOは電話会議で、成長部門を強化す るため年初来で2700人を採用したと述べた。

資産運用会社のブラックロックや保険大手アメリカン・インターナショナ ル・グループ(AIG)の元CEOモーリス・グリーンバーグ氏は先週のリー マンの増資で同社株を購入し、同社の将来への信頼を示した。フルド氏は12日、 エリン・カランCFOとジョゼフ・グレゴリー社長を更迭。突然の経営陣刷新 で市場は動揺した。

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