ヤマダ電:中古車買い取り事業参入へ-FC展開で全国規模事業に(3)

家電量販店最大手のヤマダ電機は子会社を 通じて中古車の買い取り事業に参入する。7月に茨城県に1号店を開設、その 後フランチャイズ店舗により全国展開する計画。長期的な目標として売上高3 兆円を掲げるヤマダの事業多角化の一環で、異業種参入となる。

16日の発表資料によると、同日付で設立した子会社は「ヤマダオートジャ パン」で、資本金は5000万円。ヤマダが7割を出資したほか、有線放送事業者 のUSENやマツダレンタカーなど4社も出資した。将来的には全国のヤマダ の直営店舗を拠点とする。現時点で業績に与える影響は軽微だとしている。

具体的な事業のノウハウは、茨城県を中心に中古車買い取り事業を展開す る専門業者のジャンプジャパンが提供する。同社の寺門修社長は、「中古車店 はヤマダ電機の店舗内店舗に設置する見通し」と述べた上で、「自動車が売れ ない時代、今後事業環境も大きく変わってくるだろうが、その変化にいち早く 対応できるビジネスモデルを提供する」との意気込みを示した。

ヤマダ電の山田寿・経営企画室長は電話取材で「来店する顧客の利便性向 上が狙い。中古車の査定は、過去の実験的な試みではよい結果が出せている」 と強調。その上で、全国の店舗網を生かすことで、仕入れた中古車を効率よく FCが販売できる可能性などを指摘した。

ヤマダは大阪の都市型店舗「LABIなんば店」で自動車販売を実験的に 行っており、今後自動車販売に乗り出す可能性もある。同社の2009年3月期連 結業績予想は、純利益が前期比6%増の521億円、売上高は同11%増の1兆 9680億円をそれぞれ見込む。

USENは広告・情報収集で協力

USENも同日リリースを発表。同社の完全無料ブロードバンド放送 「GyaO(ギャオ)」を使った広告や情報収集の分野で協力する。同社は有線放 送やブロードバンド関連事業で既にヤマダと業務上の関係があり、「約2000万 人の登録者を保有しており、より細分化されたデータの提供やPR面で協力す る」(USEN広報担当の真野あかり氏)方針だ。

リテラ・クレア証券の井原翼理事・情報部長は、「自動車の買い取りと家 電販売の相乗効果が現時点では見え難い」と分析。「全国展開に向けた人材育 成の負担などがデメリット」になる可能性もあるとみている。その上でヤマダ 電機の現状について「2兆円の売上高達成を前に従来の急成長から曲がり角を 迎えているようだ」と付け加えた。

ヤマダ電機の株価終値は前週末比30円(0.4%)高の8030円。

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