【きょうのチャート】ガスプロム、バレル250ドルで1兆ドル企業狙う

ロシアの天然ガス大手、ガスプロムのアレク セイ・ミラー最高経営責任者(CEO)は先週、2つの見通しを示した。もし実 現すれば、消費者にはさらなる痛み、ロシア政府には利益をもたらす。

ミラーCEOは、フランスのドービルでの戦略説明会で、原油価格が「予見 し得る将来」、現行水準より約85%高い1バレル=250ドルに到達すると述べた。 また同社の時価総額について、早ければ2015年に1兆ドル(約108兆2000億 円)と現在の3倍に膨らむとの見通しを示した。

時価総額1兆ドルを達成した企業はすでに存在する。中国の製油大手ペトロ チャイナ(中国石油)は昨年11月5日、上海証券取引所での初取引で、株価 (人民元建てA株)が公募価格の約3倍に上昇し、世界で初めて時価総額が1兆 ドルを超えた。しかしそれ以降、ペトロチャイナ株は62%下落している。

きょうのチャートは、世界3大エネルギー会社、米エクソン・モービル、ペ トロチャイナ、ガスプロムの2006年1月23日以降の時価総額の推移だ。06年 1月23日は、ガスプロムがモスクワ銀行間通貨取引所(MICEX)に上場し た日だ。エクソンの終値ベースでの時価総額は昨年10月18日がピークで、5272 億ドル。チャートには原油価格の推移も示してある。

モルガン・スタンレーは、11日のリポートで、「これらの驚くべき数字は、 増大するガスプロムの役割を欧州が受け入れるべきだという、現在の鍵の1つと なるテーマを強調する奇襲作戦だったのかもしれない」と指摘。ミラーCEOの 発言は、「正式な見通しというよりも、原油・天然ガス市場が構造変化を起こし ているということを浮き彫りにしたポイントのように思える」と記した。

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