東北ミサワなど低位建設株が急伸、岩手・宮城内陸地震の復興にらむ

道路舗装を手掛ける植木組やピーエス三菱、 ライト工業などの株価が軒並み上昇。先週末に発生した「岩手・宮城内陸地震」 で山間部の道路が大きく破損しており、補修工事が増えるとの思惑が広がった。 このほか地震に強い住宅として、プレハブメーカーの東北ミサワホームが買わ れたほか、組立ハウスや仮設建物のリースなどを行う日成ビルド工業、ダム工 事を手掛ける不動テトラなども高い。

丸和証券の小林治重調査情報部長は、「地震による山間部の道路がダメー ジを受けた。このため、地の利を得られそうな建設会社を物色する動きが出て いる」と指摘した。またここ最近、リチウム電池や英「SPEEDO(スピー ド)」社の水着関連などに投資家が目を向けていた点に言及、この日は復興関 連に「ネットの投資家が新しい材料として飛びついた」(同氏)という。

岩手県奥州市と宮城県栗原市で14日に発生した「岩手・宮城内陸地震」で、 消防庁災害対策本部は16日、死者9人、行方不明者13人、負傷者は231人に なったと発表した。山間部では土砂崩れによる道路の崩壊があったほか、岩手 県奥州市の石淵ダムではひび割れが見つかっている。

国土交通省の道路統計年報の都道府県整備状況(06年4月1日時点)によ れば、岩手県の道路の舗装率は59.4%と全国で最下位。全国平均の79.2%を大 きく下回る水準。一般国道の整備は進んでいるものの、山間部が多く、市町村 道の整備が追い付いてないのが実情という。

07年、04年にも急伸履歴

建設会社以外では、東北ミサワホームも急騰した。ミサワホームの経営企 画部広報・IRグループ酒井和子氏によると、プレハブ住宅の構造は箱のよう に面全体で地震の揺れを受け取るため、通常の住宅と比べ地震に強いという。 また、建築の期間が主力製品であればおよそ3カ月、鉄筋であれば2カ月で完 成する。このため、建て替え需要としてのニーズも市場では広がったようだ。

気象庁まとめによる主な強震観測データによると、直近5年あまりで大規 模な地震があったのは03年5月26日の宮城県沖地震、同年7月26日の宮城県 北部地震、同年9月26日の平成15年十勝沖地震、04年10月23日の新潟県中 越地震、07年3月25日の能登半島地震、同年7月16日の新潟県中越沖地震。 プレハブ建築を行う日成ビルド株の場合、昨年の能登半島、新潟中越沖地震発 生日翌日にはそれぞれ一時13%高、26%高までの急騰を演じた経緯がある。ま た、04年の新潟中越地震後最初の取引でも、一時9%高まであった。

各銘柄のこの日の値動きは、東北ミサワが一時前週末比76円(27%)高の 350円と4月23日以来の高値圏に浮上。出来高は128万株と、過去3カ月間の 1日当たり平均の11万株と比べ、10倍以上に膨らんでいる。植木組は同45円 (32%)高の186円まで急騰。PS三菱、ライト工、不動テトラも急伸し、日 成ビルドも一時20%高の127円まであった。

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