日本株:輸出中心に続伸、4カ月ぶり円安で業績期待-低位建設は急伸

午前の東京株式相場は続伸。主要8カ国 財務相会合(G8)後の為替相場で、4カ月ぶりの円安水準となるなど直近の 円高修正の動きが継続したことを好感した。今期業績の上方修正期待から、キ ヤノンやトヨタ自動車など輸出関連株を中心に上昇。三菱商事などの大手商社 株、住友金属工業などの鉄鋼株、コマツなど機械株の上げも目立った。東証業 種別33指数は27業種が高く、下落は6。

午前の日経平均株価終値は、前週末比205円89銭(1.5%)高の1万 4179円62銭。TOPIXは同13.04ポイント(1%)高の1384.61。東証1 部の売買高は概算で8億4433万株。東証1部の騰落状況は値上がり銘柄数 998、値下がり570。

しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹投信グループ長は、「1ド ル=105円以上をキープできれば、材料高のかなりの部分をカバーできる。米 国では利上げ観測が出てきており、米国経済のインフレ懸念で、ドル安が望ま れなくなってきたのが明確になってきた」と話している。

100円想定の企業多い

午前の日経平均は大幅続伸で始まり、上げ幅を拡大した。日本株に追い風 となっているのが為替相場の円高修正だ。午前の東京市場のドル・円相場は1 ドル=108円前半で推移。一時1ドル=108円40銭(ブルームバーグ・データ 参照、以下同じ)と2月14日以来、約4カ月ぶりドル高値を更新した。今月 上旬から比べると、3円近くの円安となっている。

為替市場では、週末に開かれたG8財務相会合で、米国の「強いドル」姿 勢が支持されたとの見方が広がっており、ドルの買い戻しが継続。米国ではイ ンフレ懸念を背景に利上げ観測も高まっており、ドルに買い安心感がある。米 JPモルガン・チェース銀行は16日までに、米国の利上げ開始時期の予想を 9月に前倒ししたことに伴い、12月末のドルの対円相場の予想レートを従来 の1ドル=103円から110円に引き上げた。

トヨタ自動車の今期(2009年3月期)の想定為替レートは1ドル=100円。 国内企業の多くが、サブプライム問題の影響などから現状水準より円高で設定 しており、現在の為替動向は「国内の企業業績にはプラスになる」(立花証券 の平野憲一執行役)と、評価されている。TOPIXの上昇寄与度上位には、 電気機器、輸送用機器指数が並んだ。このほか、卸売、鉄鋼、機械なども上位。

低位建設が大幅高、石油関連やアルデプロに売り

個別材料銘柄では、東証1部の上昇率上位に東北ミサワホームや植木組、 ピーエス三菱、日成ビルド工業、日特建設、不動テトラ、ライト工業など過去 の災害発生時に急伸した経緯のある低位建設銘柄が並んだ。14日、岩手県奥 州市と宮城県栗原市で震度6強を観測する大規模な地震が発生した。

また、鋼材市況の上昇を受け09年3月期の業績予想を上方修正した小野 建が大幅高。発行済株式数の2.05%(200万株)、170億円を上限に自己株取 得を実施するSANKYO、16日付の日経新聞朝刊で、仏自動車大手プジョ ーシトロエングループ(PSA)と電気自動車分野で提携すると報じられた三 菱自動車などが買われた。

半面、原油相場の反落を受け、新日本石油、コスモ石油、国際石油開発帝 石ホールディングスなどの石油、石炭関連銘柄が下落。マザーズ市場では、販 売先の資金調達の遅れで不動産物件の売却決済の中止、遅延が生じ、08年7 月通期の連結純利益を下方修正したアルデプロが一時ストップ安。マッコーリ ー証券の投資判断引き下げを受けた日本電気硝子などガラス・土石製品株も売 られた。

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