債券は小幅安、株高やあすの20年入札が重し-10年債は一時1.89%(2)

債券相場は小幅安(利回りは上昇)。日 経平均株価の続伸に加えて、あすの20年債入札に向けた売りが圧迫要因とな っている。新発10年債利回りは一時、1.89%まで上昇した。半面、前週末の 白川方明日銀総裁会見を受け、早期利上げの思惑が後退して押し目買いが入っ ており、相場の下支えとなっている。

損保ジャパン・グローバル運用部グループリーダーの砺波政明氏は、「米 国市場で債券が下落したうえ、日経平均が上昇している割には底堅く推移して いる。新発10年債利回りが1.9%に接近したこともあり、反動で買いが入って いる。ここからさらに売り込むには、新たな材料が必要だろう」と述べた。

東京先物市場で中心限月9月物は、前週末比7銭高の132円42銭で寄り 付き、直後に132円57銭まで上昇した。その後は、売りに押されて値を消し、 一時は22銭安い132円13銭まで下げた。結局、9銭安の132円26銭で引け た。9月物の午前売買高は1兆3282億円程度。

日経平均株価は続伸。前週末比205円89銭高の1万4179円62銭で引け た。一方、外国為替市場では、週末に開かれたG8(主要8カ国)財務相会合 で、米国の「強いドル」姿勢が支持されたとの見方を背景に、ドル・円相場が 108円台で推移している。

新発10年債利回りは1.885%

現物債市場で新発10年物の293回債利回りは、前週末比5ベーシスポイ ント(bp)高い1.89%で取引を開始。2007年7月20日につけた水準に並んだ。 その後は、若干水準を切り下げ、1.88%をつけた。午前終値は4.5bp高い

1.885%。

20年物の101回債利回りは、2.5bp高い2.39%で午前の取引を終了した。 一時は2.405%に上昇し、新発20年債としては、06年4月以来の2.4%台乗せ となった。

三菱UFJ証券金融市場部戦略商品課長の福谷歳之氏は、「押し目買いも あるが、20年債入札を控えて、重い。日銀は、インフレ懸念に言及しながらも、 中立姿勢を示しており、海外中銀と同じというわけではない。しかし、デフレ に慣れている日本で、物価が小幅でも上昇していることの影響は大きいと思う。 世界的な金利上昇圧力は続きそうだ」と語った。

日銀が発表した今年1-3月の資金循環勘定速報によると、07年度末の家 計の金融資産残高は前年度末比3.6%減の1489兆6147億円と、02年度以来の 前年度割れとなった。1500兆円の大台を割り込んだのは04年度以来3年ぶり。

あす20年債入札、クーポンは2.4%か

財務省はあす17日、20年利付国債の価格競争入札を実施する。表面利率 (クーポン)は、前回5月27日入札の101回5月債から据え置きの2.4%とな る可能性が高い。発行額は前回債と同じ8000億円程度。

リーマン・ブラザーズ証券チーフJGBストラテジストの山下周氏は、 「利回り曲線上は、10年対比での割安感が縮小したが、30年対比では安く、 入札自体は低調でも落札利回りが2.4%近い水準ならば需要がある」と分析し た。

市場では、「水準感から言うと生命保険などの需要が期待できる。ただ、 このところ、テール(平均と最低落札価格の差)が流れていることから、無難 な結果になるかどうかは不透明」(砺波氏)との声が聞かれた。

米国市場は、株高・債券安

13日の米国債相場は軟調。米国債市場では2年債利回りが週間ベースで 1982年8月以来の大幅上昇となった。米金融当局関係者が景気浮揚からインフ レ抑制に軸足を移したことを示唆したため、売りが膨らんだ。10年債利回りは 前日比4bp上昇し4.25%。

一方、米株式相場は続伸。原油相場の反落に加え、5月のCPIコア指数 が市場予想と一致したことから年内の米利上げ懸念が緩和された。ダウ工業株 30種平均は165.77ドル高の12307.35ドル。

--共同取材:宋泰允 Editor:Hidenori Yamanaka,Norihiko Kosaka

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