JPモルガン:ドル予想上昇修正、米利上げ予想前倒しで-年末110円

米JPモルガン・チェース銀行は16日まで に、ドル相場の見通しを上方修正した。米国の利上げ開始時期の予想を9月に 前倒ししたことに伴い、12月末のドルの対円相場の予想レートを従来の1ドル =103円から110円へ、2009年3月末を同105円から112円に引き上げた。

ユーロ・ドル相場についても、12月末を1ユーロ=1.50ドル(従来予想は

1.53ドル)、来年3月末を1.45ドル(同1.50ドル)とドル高方向に予想を変更。 一方、ユーロ・円相場については、12月末が1ユーロ=165円、来年3月末が 162円と、それぞれ従来予想の157円からユーロ高・円安方向に修正している。

米国の利上げ開始時期について、JPモルガンはこれまで09年第2四半期 とみていたが、米景気減速と金融システムの安定に対する懸念が後退したこと と、最近の米金融当局者発言がインフレの上振れリスクへのバイアスシフトに 対して迅速に対応する意向を示していることを考慮し、今年9月に25ベーシス ポイント(bp、1bp=0.01ポイント)の利上げが実施されるとの予想に変 更した。ただ、2回目の利上げは09年第1四半期までずれ込むとみている。

一方、フェデラルファンド(FF)金利先物相場は、年内に計75bpから 100bp程度の利上げを織り込みつつある。米労働省が13日発表した5月の米 消費者物価指数(CPI)は前年同月比4.2%上昇し、1月以来の高水準となっ た。

JPモルガン・チェース銀行為替資金本部の佐々木融チーフFXストラテ ジストは、米経済成長が向こう数四半期間、潜在成長率を下回り続けるとみら れるなか、市場の利上げ織り込み度合いは行き過ぎていると指摘。「短期的には 米経済指標の弱い結果などを受けて、一時的にドルが下落するリスクもある」 とし、ドルの上昇は一本調子なものにはならないとみている。

FF金利誘導目標は現在2%。一方、欧州中央銀行(ECB)について、 JPモルガンは7月に25bpの利上げに踏み切った後、当面政策金利を4.25% に据え置くと予想している。

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