東京外為(予想):ドルもみ合いか、G8が強いドル支持も具体策なし

週明けの東京外国為替市場ではドル・円相 場がもみ合う展開が予想される。早朝の取引では1ドル=108円台前半と、前週 末のニューヨーク時間午後遅くに付けた108円19銭付近で推移している。週末 に開かれたG8(主要8カ国)財務相会合で、米国の「強いドル」姿勢が支持 されたとの見方を背景に、警戒感からドル売りの動きは抑制されそうだ。

ただ、ドル安是正に向けた行動には懐疑的な見方が残るうえ、G8会合で はインフレ懸念が共有されたものの、原油や食料品の高騰をめぐる具体策には 不透明感が根強い。このため、世界景気への先行き不安から、積極的にドル買 いを進めにくい面もある。

G8で強いドル姿勢を支持

14日まで大阪市で開催されていたG8財務相会合では、米国のポールソン 財務長官が強いドルを信じると表明。それに対して、フランスのラガルド財務 相は会合後に、「ポールソン長官が強いドル政策は欠くことができないと言明す るのを聞き、満足している」と発言した。

また、ロシアのクドリン財務相も「ドル安が原油価格の大幅上昇の主な要 因の1つだ」と述べ、ドル上昇が商品価格を沈静化させるとの見方を示してい る。ただ、会合後に発表された共同声明には、為替に関する文言は盛り込まれ ていない。

G8会合後の週明けの東京時間早朝の取引では、ドル・円相場が一時107 円台後半までドル売りが先行。しかし、その後は108円台前半までドルがじり じりと値を戻す展開となっている。

ユーロ・ドル相場も早朝に1ユーロ=1.54ドル台半ばまでドル安が進んだ あと、1.53ドル台後半にドルが水準を切り上げている。

インフレ懸念共有も具体策なし

原油高に伴う世界経済の先行き不透明感が漂うなかで開催された今回のG 8財務相会合の声明では、産油国に石油の増産と生産能力拡大のための投資促 進を求めたほか、消費国にはエネルギー源の多様化と石油製品への政府補助金 の削減などの対策を求めた。

しかし、産油国側では、サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相が「原 油価格の上昇はファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)で正当化できない」 として、市場の投機的な動きが原油高騰の背景にあるとの見解を示唆している。

原油高を背景としたインフレ懸念の払しょくには、具体的な協調行動を取 りにくい状況が浮き彫りとなっており、世界経済の先行き不透明感が残る。

米金融機関の業績見極め

さらに、この日の海外市場では米証券大手のリーマン・ブラザーズ・ホー ルディングスが決算発表するほか、今週は米国で大手金融機関の決算発表が相 次ぐ見通し。

リーマン・ブラザーズが 、12日にカラン最高財務責任者とグレゴリー社長の退任を発表するなど、米金 融機関の間ではトップの退陣が目立つ。サブプライム(信用力の低い個人向け) 住宅ローン問題の余波が続くなかで、業績圧迫が長引いているとの見方が再び 強まる可能性があり、積極的なドル買いには踏み込みにくい状況も見込まれる。

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