グリーンスパン氏:金融市場には3月から「顕著な転換」見られる

グリーンスパン前米連邦準備制度理事会 (FRB)議長は13日、サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅ロ ーン)問題で混乱していた金融市場に、3月から「顕著な転換」が見られてい るとの認識を示した。

グリーンスパン氏はメキシコ市で行われた会議に衛星回線を通じて参加 し、「金融市場における最悪期は過ぎたか、もう少しで過ぎ去るだろう」と述 べるとともに、「大規模で深刻なリセッション(景気後退)となる可能性は低 下した」との見方を示した。その上で、米国政府による戻し減税が同国の小売 業者を支援しているとの「感触」を得ていると付け加えた。

同氏は金融市場が正常な状態に戻ったと判断する方法についても言及し、 ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)とオーバーナイト・インデックス・ス ワップ(OIS)金利の差がかつての25ベーシスポイント(bp)に縮小す れば、「今回の金融危機は終了と判断できる」と説明した。同スプレッドは昨 年8月8日時点の水準に近い。

グリーンスパン氏は、戻し減税については「小売市場の浮揚につながって いるとの感触がある」と述べ、米経済は「注目に値する回復力」を見せている と付け加えた。

食品価格高騰

またグリーンスパン氏は、食品価格の上昇はメキシコをはじめ世界中に 「破壊的」な影響を与えていると指摘した。同氏は、投機的な動きが原油や食 品価格の上昇につながっているとの見方を示したものの、原油相場の見通しに は言及しなかった。

一方、低迷が続く住宅市場については、米経済にとって「大きな下押し圧 力」となっていると語った。同氏は、住宅部門は依然として「深刻な問題」だ と指摘し、その上で住宅価格が安定しない限り金融市場の完全な回復はないか もしれないとの認識を示した。

グリーンスパン氏は、米金融当局は「インフレ抑制に向けマネーサプライ に対する圧力を強める必要が生じ、結果として金利は引き上げられることにな るだろう」と指摘。インフレ加速のなかで、向こう数年間にわたり金融当局の 独立性が試されることになるだろうとの見方をあらためて示した。

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