NY外為(13日):ドルが対ユーロ上昇、週間で2005年来最大の上げ(2)

ニューヨーク外国為替市場では、ドルがユ ーロに対し週間ベースで2005年以来最大の値上がりを記録。米連邦公開市場 委員会(FOMC)の年内利上げ観測が強まるなか、欧州ではアイルランドが 欧州連合(EU)の統合をさらに進展させる条約の批准を否決したため、ドル 買い・ユーロ売りが膨らんだ。

ドルはユーロに対して1カ月ぶり高値に上昇。今週末の主要国首脳会議(洞 爺湖サミット)財務相会合で強いドルへの支持が表明されるとの見方からドル は買いを集めた。円はユーロに対し週間ベースで5週連続安。日銀が金融政策 決定会合で政策金利を0.5%で据え置いたのが売り材料となった。

ウェルズ・ファーゴ・バンクの為替ストラテジー責任者、ニック・ベネンブ ローク氏は、「ドルに対するセンチメントは急反転した。米経済が適度な底堅 さを見せており、米金融政策当局はタカ派的になり始めた」と語った。

ニューヨーク時間午後4時24分現在、ドルはユーロに対して0.4%上げて1 ユーロ=1.5376ドル、一時は5月8日以来の高値となる同1.5303ドルを記録し た。前日は1ユーロ=1.5439ドルだった。この日のドルは対円で0.2%上昇し て108円21銭(前日は107円96銭)。一時、2月14日以来の高値となる108 円38銭まで上げた。ユーロは円に対して0.2%下げて166円35銭(前日は166 円68銭)。

週間ベースでドルはユーロに対して2.6%上昇、2005年6月以来で最大の上 げだった。ドルは対円でも3.2%上昇と、2004年12月以来の大幅高だった。円 はユーロに対して0.5%下げた。

アイルランドがリスボン条約の批准否決

欧州連合(EU)の新条約「リスボン条約」批准の是非を問うアイルランド の国民投票が13日開票され、反対53.4%、賛成46.6%で否決された。これに よりEUが進めていた国際社会での発言力強化計画は苦境に立たされた。開票 結果が下げ材料となり、ユーロは売られた。

今週の中国外国為替取引では、人民元がドルに対し前週末比で2週連続の上 昇となった。中国当局がインフレ抑制を目指し、人民元の上昇ペースを加速さ せるとの観測が広がった。人民元は前週末比0.3%高い1ドル=6.9022元だっ た。

米財務省の中国問題責任者アラン・ホーマー氏は米国が引き続き中国による 対ドルでの人民元上昇の容認を望むと述べた。

ラガルド仏財務相の発言

フランスのラガルド財務相は主要8カ国(G8)財務相会合の開催前に、大 阪で記者団に対し、対ユーロでのドル上昇は「非常に満足行くものだ」と語っ た。

ポールソン米財務長官が今月9日、経済専門局CNBCとのインタビューで ドルを押し上げる方策として為替市場介入を含めいかなる政策も排除しないと 述べたことから、ドルは対ユーロで上昇した。またバーナンキ米連邦準備制度 理事会(FRB)議長は3日、「ドル相場の変動がインフレとインフレ期待に 及ぼす影響を注視している」と言明した。

主要国の協調介入が最後に実施されたのは2000年9月22日のユーロ買い介 入。当時のユーロは1999年の導入時から27%下げていた。ドル買い協調介入 が行われたのは1995年が最後。当時のドルは対円で4カ月間に20%近く値下 がりし、戦後最安値を記録していた。

金利先物市場動向によると、8月のFOMC会合でフェデラルファンド(F F)金利誘導目標が少なくとも0.25ポイント引き上げられる確率は61%とな っている。1週間前は9%だった。また12月までに3%へと引き上げられる 確率は27%となっている。

労働省が発表した5月の米消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前月 比0.6%上昇と、前月(0.2%上昇)から加速。ブルームバーグ・ニュースが実 施したエコノミスト予想中央値(0.5%上昇)も上回った。

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