町村氏:北朝鮮が「拉致解決済み」の立場変更-「一定の前進と評価」

町村信孝官房長官が13日午後の記者会見で 発表した日朝公式協議の結果は次の通り。

「今回の協議では、拉致問題を中心に突っ込んだ真剣なやり取りが行われ、 北朝鮮側に立場を変更させ、拉致問題の解決に向けたプロセスをあらためて始 めさせることが最大の課題だった」

「北朝鮮側は『拉致問題は解決済みだ』との発言をしなかった。協議では斎 木昭隆アジア大洋州局長から『単に解決済みだと言わないことだけでは不十分 だ。未解決の拉致問題の解決に向けて北朝鮮側が具体的行動を取ってほし い』と強く要請した」

「その結果、北朝鮮側は拉致問題の解決に向けた具体的行動を今後取るた めの再調査を実施することを約束した。これはこれまで『拉致問題は未解決だ』 として真相究明などを要求してきた日本側の主張を受け入れて、『拉致問題は 解決済み』との従来の立場を変更したものであり、一定の前進として評価する」

「再調査の具体的対応などについては、今後、日朝間で速やかに調整して いくが、迅速な調査が行われ、拉致被害者の帰国も含め、拉致問題の解決に向 けて早期に具体的な結果が得られるよう期待する」

「北朝鮮側は今後、よど号関係者の問題の解決のために協力する用意を表 明した。日本は従来、よど号ハイジャック犯として、またハイジャック犯の1人、お よび2人の妻については日本人拉致の容疑者として引き渡しを求めてきており、 今後、よど号関係者の引渡しが早期に実現するよう北朝鮮側と調整していくこと になった」

「今回、北朝鮮側が拉致問題に関する再調査を約束するなど、拉致問題の 解決に向けたプロセスがあらためて動き始めた。日本政府としては引き続き、拉 致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して早期 に日朝国交正常化を実現するとの立場に立ち、北朝鮮側と精力的な協議に取り 組んでいく」

「今回、北朝鮮側が拉致問題の再調査を開始することになり、日朝間協議が あらためて動き始めたことを受け、諸般の事情を総合的に勘案し、政府としても 一定の措置を取ることにした」

「政府は2006年7月の北朝鮮によるミサイル発射、同年10月の核実験発表 を受け、北朝鮮に対するいくつかの措置を取っているが、今回その一部を解除 して、北朝鮮との間の人的往来および北朝鮮からの航空チャーター便の乗り入 れについては規制を解除する」

「この結果、これまで日本国民にお願いしていた北朝鮮への渡航自粛要請、 日本の国家公務員の渡航の原則見合わせや、北朝鮮からの入国に関する特別 な規制を解除し、従来どおりの対応に戻す。従来どおりの対応とは、厳格な従前 通りの入国審査を行うということだ」

「また現在、北朝鮮船籍の日本への入港は禁止しているが、もし今後、民間 の人道支援物資を日本から北朝鮮に運搬するために、北朝鮮船籍を日本に入 港させたいとの希望があれば、人道的観点から、現在の入港禁止措置の例外と して、人道物資の積み込みに限り認める」

「なお現在の日朝関係にかんがみ、北朝鮮に対する人道支援を行い得る状 況にはないという政府の姿勢には変更はなく、現時点で政府から人道支援物資 を供与することは考えていない」

「これらの措置は今後、関係省庁間の調整や必要な手続きを経て、実施して いくことになる。今回、日朝協議があらためて動くことになったが、政府としては 特に拉致問題に関して、早期により具体的な成果を得るべく、北朝鮮側との協 議に一層精力的に取り組んでいく。北朝鮮側が真摯(しんし)に対応することを 求めたい。以上が今回の日朝協議の内容だ」

「北朝鮮は今回の協議で、拉致生存者を発見し帰国させるための調査をする ことを認めた」

「(日朝間にある課題を踏まえ)全体の進展を評価するまでには至っていな い」

「6者協議の経済エネルギー協力に日本が参加するほどの環境は整ってい ない」

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