【個別銘柄】MSCI関連株、日本紙、アデランス、味の素、アイシン

30日の日本株市場における主な材料銘柄 の動きは以下の通り。

ニチレイ(2871):終値は前日比4.5%安の488円と急落。この日は取引 終了後にMSCI指数の定期銘柄入れ替えを控えていた。同指数は海外機関投 資家の運用のベンチマーク(指標)とされているだけに、パッシブファンドな ど指数との連動を目指す投資家から、ポジションを調整するための売りが出た ようだ。同指数は1年前に新しい計算方法で算出されることが決まり、昨年 11月に続いて今回でその変更が完了。ニチレイは新指数移行に伴ってウエー トが減る銘柄の1つ。このほか明治製菓(2202)やセイノーホールディングス (9076)も午後に急落。

日本製紙グループ本社(3893): 3.1%高の30万1000円。30日付の朝 日新聞朝刊は、同社がレンゴー(3941)との経営統合の検討を開始したと報道。 これを受け、統合による生産効率化などを期待した買いが先行した。両社はこ の日の午前、「そのような事実はない」とのコメントを発表した。レンゴーは 前日終値と同じ719円。

アデランスホールディングス(8170):9.2%高の2205円。29日の定時 株主総会で、岡本孝善社長ら7人の取締役再任が否決された。米系投資ファン ドのスティール・パートナーズの再任反対に他の株主が賛同した形。経営改革 の進展を期待した買いがこの日も継続した。また、シチズンホールディングス (7762)、ブラザー工業(6448)、ノーリツ(5943)などスティール・パート ナーズが投資している企業の株価の上昇が目立った。

味の素(2802):3%高の1025円。食品事業強化のための業務提携に関 して午後3時に記者会見を行うと午後1時25分ごろに発表。直後に株価は上 げ幅を拡大した。取引終了後に、原材料調達や商品開発、共同販促などで伊藤 ハムと業務提携すると発表。今後4年間で両社合わせて約40億円の営業増益 効果になるという。

東京製綱(5981):6.8%高の237円。フェローテック(6890)と提携し、 中国でシリコンウエハー用ワイヤソー製造販売事業に進出すると発表した。中 国は太陽電池需要が急増し、ワイヤソー市場が拡大しているという。フェロー テックは3%高の1269円。

土屋ホーム(1840):7.6%安の110円。北海道や東北地方の経済悪化に加 え、資材高騰の影響を受けて採算性も低下、08年10月期の連結最終損益は9 億4000万円の赤字となる見込み。前回予想は2億円の黒字、前期実績は2億 4600万円の赤字だった。

スルガコーポレーション(1880):20%安の329円のストップ安(値幅制限 いっぱいの下落)比例配分。同社所有の商業ビルの立ち退きを委託していた会 社関係者が弁護士法違反の疑いで逮捕された影響で不動産の売却が頓挫、継続 企業の前提(ゴーイングコンサーン)に係る重大な疑義が生じている。同社は 今月26日に決算発表を行う予定だったが、3日遅延。08年3月期の連結純利 益は前の期比2.4%増の79億円となった。

ゼファー(8882):8.4%安の5万4300円とストップ安比例配分。連結子 会社で、関西圏を中心にマンション分譲を行う近藤産業(大阪市中央区)が 30日、大阪地方裁判所に対して破産手続きの開始を申し立て、近藤産への債 権で回収不能の恐れが発生したと同日午前10時に発表した。発表前は一時、

2.4%高の6万700円と堅調に推移していた株価は急落した。

アイシン精機(7259):7%高の3690円。ゴールドマン・サックス証券 は29日、割安価格で投資可能な好機到来として、投資判断を「中立」から 「買い」に引き上げた。

創建ホームズ(8911):13%安の2万7030円と急落。土地の仕入れが進 んでいないうえ、棚卸資産評価損などの計上で4月に黒字転換と計画した09 年2月期最終損益は大幅な赤字になる見通し。ターゲットとするニューリッチ 層は金融資産の目減りで住宅購入意欲が減退しており、来期以降の業績回復に ついても慎重にみる向きが多かったようだ。

きんでん(1944):7.3%高の1055円と大幅続伸。近畿圏内で大型再開発 案件が相次いでおり、堅調な受注を背景に業績が拡大するとの期待から買いが 先行した。みずほインベスターズ証券は28日付で投資判断を「アンダーパフ ォーム」から「中立」へ2段階引き上げている。

菱洋エレクトロ(8068):0.5%高の1041円。デジタル家電向けの半導体 の出荷が減少したほか、パソコン用の記録型DVD装置向けレーザーダイオー ドが低迷、2-4月期(第1四半期)の連結営業利益は前年同期比53%減の 4億4200万円となった。

荏原製作所(6361):2%高の355円。ゴールドマン・サックス証券は 29日、エンジニアリング部門の赤字体質と財務の毀損(きそん)リスクの縮 小・消滅に伴い、長期の収益低迷期からの脱却が見えてきたと判断し、投資判 断を「売り」から「中立」に引き上げた。

マツダ(7261):7.2%高の550円と年初来高値を更新。クレディ・スイ ス証券が28日に投資判断「アウトパフォーム」を継続したのに続き、モルガ ン・スタンレー証券も29日、投資判断「オーバーウエート」を据え置いた。 クレディSによる目標株価は700円、モルガンSは560円。

コカ・コーラウエストホールディングス(2579):1%高の2525円。来 年予定している全額出資子会社3社の統合によって経営効率化が進むと期待さ れた。またコーラの原液(シロップ)の価格は上昇しておらず、原料高で利益 水準低下が懸念される飲料業界において、強さが再評価されるとの見方も出て きた。ゴールドマン・サックス証券は29日、同社株を、目標株価達成確度の 高さや旬の銘柄を選別したコンビクション・リストに採用。目標株価は2700 円から3000円に引き上げた。

大気社(1979):5.8%高の1553円。三菱UFJ証券は29日、投資判断 を「市場平均並み」から「アウトパフォーム」に引き上げた。

藤森工業(7917):8.4%高の1220円。生産合理化などで今期業績が回復 に向かうなか、太陽電池の潜在的な技術を持っている同社の事業進展に期待が 高まっている。三菱UFJ証券は29日、投資判断を「2(アウトパフォー ム)」から「1(強いアウトパフォーム)」に引き上げた。

アスクル(2678):1.5%安の2030円と3日連続安。29日公表の月次売 上高で、08年5月期の売上高が会社側の想定を2%程度下回ったことが明ら かになった。中小企業の景況が悪化しており、当面は厳しい事業環境が続くと みられた。

ヤマハ発動機(7272):6.2%高の2145円。為替相場の円安傾向や原油価 格の反落を背景に、自動車など輸出関連株全般が買われる流れに乗った。ヤマ ハ発の08年12月期の会社側予想1株利益は206円。過去3カ月間の予想PE Rは平均7.8倍で推移、きょう時点で10.4倍となり、過去1年の単純平均と 同水準に戻してきた。

東急不動産(8815)など不動産株:東急不は1.1%安の757円と反落。主 要都市中心部の地価の上昇鈍化傾向が鮮明になってきた上、マンション販売も 伸び悩んでおり、収益環境の悪化を警戒する売りが先行した。ドイツ証券は 29日付で不動産セクターの投資判断を引き下げた。三菱地所(8802)、アー バンコーポレイション(8868)も下落。

エフェクター細胞研究所(4567):2%高の3万100円。午前の取引終了 後、米国立加齢研究所(NIA)と抗エイズ薬などの新薬開発で共同研究契約 を結ぶと発表した。

大新東(9785):42%高の170円とストップ高(制限値幅いっぱいの上 昇)。シダックス(4837)は子会社の大新東を、株式公開買い付け(TOB) で最大121億円を投じて保有していない全株式を取得し、完全子会社化する。 経営資源を統合することで効率化やコスト削減が期待できると判断した。一方、 シダックスは1.4%安の5万8300円。

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