短期市場:翌日物上昇、月末決済日に外銀需要が急増-日銀は資金供給

短期金融市場では、無担保コール翌日物が

0.5%台半ばまで上昇した。月末決済日で資金の出し手が慎重になるなか、為替 スワップの円転コスト上昇を受けて一部外国銀行のコール調達が急増。国内大手 銀行も資金確保に動いた。日本銀行は半月ぶりの即日資金供給に踏み切った。

翌日物は前日の加重平均0.504%に対して、朝方から一部外銀が0.54%まで 調達。調達量の多い銀行は返金時刻を遅らせる条件付で0.55-0.56%まで資金 確保に動き、一部大手行も0.55%まで調達金利を引き上げた。午後に資金供給 オペが実施されたが、しばらく0.53-0.54%付近で下げ渋った。

セントラル短資総合企画部の金武審祐部長は、「月末の決済日で要因が重な ったため、運用が少なかった。インターバンクにシフトした外銀もあり、調達の 多いところは取引を急ぎやすい。来週の税揚げ日まで金利が下がりづらいのでは ないか」と指摘する。

30日は週末・月末に20年債の発行も重なる決済日。外為円決済も警戒され た。為替スワップを使って円を手当てしている外銀も多いが、前日から円転コス ト上昇でユーロ(オフショア)円が0.55%付近に上昇。コールに調達をシフト したため、まとまった資金を調達している大手行の取引にも影響が出た。

インターバンクの市場関係者によると、資金需給には余裕があったはずで、 午前は日銀も調節を見送ったが、運用側の動向次第では午後の資金供給オペが必 要になると予想していた。

日銀は午後零時50分、14日以来となる即日実施の本店共通担保オペ3000億 円を通知した。準備預金(除くゆうちょ銀)は前日比4000億円増加の5兆8000 億円程度。残り必要積立額などから推計した中立水準を1兆円程度上回る緩めの 調節。ただ、オペの最低金利は0.54%、平均金利は0.548%と高めだった。

来週以降も資金不足-レポ0.55-0.56%

来週も財政融資資金の回収や短国発行、法人税の国庫納付(税揚げ)と大き な資金が動くため、需給にひっ迫感が出やすい。レポ(現金担保付債券貸借)は

0.53-0.54%で推移し、6月4日の税揚げ日の取引は0.55-0.56%に強含んで いる。もっとも、大手銀行からの資金運用も見られるという。

日銀が実施した本店共通担保オペ8000億円(6月2日-17日)と同オペ 9000億円(6月2日-30日)の最低落札金利は、前回と横ばいの0.55%。平均 金利は0.551-0.553%だった。日銀は6月中旬以降に期日が到来する供給オペ を大量に実施しており、6月末を意識した調節とみられている。

市場は早くも6月末を意識している。4-6月は債券急落で損失が生じた銀 行も多く、四半期末に向けた運用資金の動きが不透明なためだ。新BIS(自己 資本比率)規制の影響で運用が慎重化する一方、外銀は中間決算で需要が高まる。 コール1カ月物は0.70-0.73%程度で高止まりしているもようだ。

金利先物は軟調

ユーロ円金利先物相場は軟調(金利は上昇)。米国市場の株高・金利上昇の 流れを引き継いだ。ただ、長期債に押し目買いも指摘され、金先の下げは限られ た。米国で景気懸念が後退する一方、インフレ懸念も広がり、国内では企業や個 人の需要圧迫が警戒される。日銀は景気下振れリスクを強調している。

中心限月2009年3月物は前日比0.015ポイント安い98.880で取引を始め、 買い戻し優勢で0.010ポイント高の98.905まで上昇。しかし、その後は戻り売 りに上値が押さえられ、0.020ポイント安の98.875まで下落。午後は98.880前 後で推移している。新発2年国債利回りは0.905-0.925%で推移した。

4月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は前年比0.9% 上昇と予想を若干下回ったが、5月の東京都区部は同0.9%上昇と予想通り上昇 率を拡大。4月の鉱工業生産は前月比0.3%減と予想ほど落ち込まなかった。一 方、失業率や有効求人倍率など、雇用面は厳しさを増す内容となっている。

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