短期市場:翌日物が強含み、月末決済日で運用慎重-日銀は調節見送る

午前の短期金融市場の無担保コール翌日物 は強含み。月末決済の資金需要が高まるなか、資金の出し手が取引に慎重になっ ている。日本銀行が朝の金融調節を見送ったことも金利上昇を促した。来週の税 揚げ日まで資金不足期に入り、需給にひっ迫感が出やすい。

29日の加重平均0.504%に対して、0.52-0.525%が取引の中心。大手行が

0.51%から0.52%に調達金利を引き上げ、外銀も0.52%から0.54%まで取り上 がった。外銀の条件付取引で0.55-0.56%の出合いも見られた。引き続き国内 銀の0.52%、外銀の0.525%は調達希望が厚いもよう。

インターバンクの市場関係者によると、資金の出し手は少ないが、需給には 余裕があり、日銀は運用側の動向を見ながら午後の金融調節を判断するという。 月末のドル需要などから海外ユーロ(オフショア)円が高く、外銀の調達がやや 増加している。月末で午後の外為円決済を見極める姿勢もあるようだ。

日銀は午前9時20分の定例調節を見送った。準備預金(除くゆうちょ銀) は前日比1000億円増加の5兆5000億円程度になる。残り要積立額(1日平均4 兆6000億円)と積み終了先から推計した実質的な中立水準は4兆7000億円程度。

税揚げまで資金不足期

30日は20年債の発行も重なり、財政要因は9000億円程度の資金不足。来 週は6月2日の財政融資資金要因や短期国債発行、3日や4日の税揚げと、資金 が大きく動く。このため、国内銀は準備預金の積み上げを早めに進めている。

6月2日や3日のレポ(現金担保付債券貸借)は0.53-0.54%。4日の税 揚げ日は上昇する可能性もある。国内大手銀行の資金担当者は、税揚げ日以降は 資金需給の状況が一変するとみる。レポ金利の低位安定は、税揚げに向けた資金 滞留の影響もあるとみられるためだ。

市場では6月末も意識され始めている。4-6月は債券急落で損失が生じた 銀行も多く、四半期末に向けた運用資金の動きが不透明なためだ。外銀や証券か ら1カ月物の調達意欲が見られるが、運用側が少ない中、0.7%台前半から半ば で高止まりしている。

金利先物は軟調

ユーロ円金利先物相場は軟調(金利は上昇)。米国市場の株高・債券安の流 れを引き継いで金利上昇圧力がかかった。一方、長期債には押し目買いも指摘さ れた。米国で景気懸念が後退し、世界的にはインフレ圧力が高まっている。もっ とも、国内では企業や個人の需要圧迫も懸念され、日銀は景気下振れリスクを強 調している。

中心限月2009年3月物は前日比0.015ポイント安い98.880で取引を始め、 買い戻し優勢で0.010ポイント高の98.905まで上昇。しかし、その後は戻り売 りに上値が押さえられ、午前の終了にかけて0.020ポイント安の98.875をつけ ている。期先に影響を与える新発2年国債利回りは0.915%で推移している。

朝方発表された経済指標は、4月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、 コアCPI)が予想を若干下回ったが、5月の東京都区部の数字は予想通り上昇 率を拡大。4月の鉱工業生産は予想ほど落ち込まなかった。一方、失業率や有効 求人倍率など、雇用面は厳しさを増す内容となっている。

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