債券相場はもみ合い、米債安・株高圧迫―年限長期化買いで超長期堅調

債券相場はもみ合い。前日の米国債相場の 下落や、日経平均株価が続伸して寄り付いたことで、売りが先行した。しかし、 その後は、投資家が保有債券の年限を長期化させる買いなどが入り、超長期債 や長期債が堅調となり、相場全体を支えている。

ABNアムロ証券チーフ債券ストラテジストの市川達夫氏は、「朝方発表さ れた指標が予想に比べてやや下振れしたことで、前日の海外市場で株高・債券 安・ドル高といった悪材料を相殺している」と指摘。「きょうは月末ということ で年限長期化の買いへの期待もある」と説明した。

東京先物市場で中心限月6月物は、前日比5銭安の134円5銭で寄り付い た。直後から、いったんは買いが優勢となり上昇に転じて、32銭高い134円42 銭まで上昇した。しかし、再び売りが膨らみ、18銭安の133円92銭まで下落し た。その後は、前日の終値付近で推移している。

午前9時53分時点の6月物の売買高は1兆2357億円程度。

現物債市場で新発10年物の292回債利回りは、前日比1ベーシスポイント (bp)低い1.795%で取引を開始。その後は1.78%に下げて取引されている。

超長期債相場が堅調。新発20年債利回りは1bp低い2.30%に低下してい る。一時は2.28%まで下げた。

日経平均株価は続伸。前日比71円19銭高の1万4195円66銭で寄り付い た。その後は100円を超す上昇となっている。

全国コアCPIは前年比0.9%上昇、相場の影響限定的

朝方に発表された4月の全国消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除 くコアが前年同月比0.9%上昇、3月の東京都区部のコアCPIは同0.9%上昇 した。ブルーバーグ・ニュースの事前調査では、全国コアCPIは同1.0%上昇、 都区部のコアCPIは同0.9%上昇が見込まれていた。

AIGインベストメンツのポートフォリオマネジャー、横山英士氏は、全 国コアCPIについて、「市場のほぼ予想通り。債券相場への影響は限定的では ないか」と話した。

一方、4月の鉱工業生産は、前月比0.3%低下となり、市場予想(0.5%低 下)をやや上回った。4月の失業率は前月比0.2ポイント上昇の4.0%、有効求 人倍率は0.93倍、前月から0.02ポイント低下した。

米国市場は株高・債券安-景気回復ペース加速

29日の米国債相場は3日続落。米景気回復のペースが加速している兆候が 示され、この日実施された5年債入札では需要が軟調だった。5年債利回りは 12月以来の高水準に押し上げられ、10年債利回りも5カ月ぶり高水準に上昇し た。ダラス連銀のフィッシャー総裁は28日夜、インフレ期待が引き続き悪化し た場合、金利を引き上げる可能性を示唆した。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間午後4 時3分現在、10年債利回りは前日比9bp上昇して4.09%。一時は4.14%まで 上昇した。

一方、米株式相場は3日続伸。マスターカードが増益率見通しを引き上げ たことが金融株への買いを誘った。原油相場が下落し、消費関連企業の収益見 通しが明るくなったことも買い材料。

--共同取材:吉川淳子、吉田尚史  Editor:Hidenori Yamanaka,Tetsuzo Ushiroyama

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