ドイツ銀やモルガン・スタンレー、バンカーが流出-LBO市場減速で

M&A(企業の合併・買収)が減速するな かで、昨年最大のレバレッジド・バイアウト(LBO)だったTXUとファー スト・データの2案件で資金調達を取りまとめたバンカーらの退社が相次いで いる。この結果、LBO融資で実績の少ない金融機関にも業務獲得の機会が回 ってきた。

退社組にはモルガン・スタンレーのレバレッジドファイナンス共同責任者 アショク・ナイヤー氏やドイツ銀行の世界レバレッジドファイナンス責任者マ イケル・パーシュ氏が含まれるもようだ。

ウォール街がLBO向け融資を減らすなかで、LBO融資に絡む損失の少 なかった英銀バークレイズや投資会社ブラックストーン・グループ傘下のGS Oキャピタル・パートナーズなどが資金調達で役割を増している。

人材あっせん会社ボイデン・グローバル・エグゼクティブ・サーチの金融 サービス業界責任者、ジーン・ブランソーバー氏は「LBOファイナンスから の撤退や同事業への注力度を下げることを決める機関が多い」として、「米国外 の銀行やプライベートエクイティ(未公開株)投資会社がこのような市場環境 を生かして勢力を伸ばしている」と話した。

ドイツ銀とともにクレジットカード決済会社ファースト・データや電力会 社TXUのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)などへの身売りでフ ァイナンスを提供した米シティグループからはエドワード・クルーク氏などが 退社した。

工場閉鎖

ブルームバーグ・データによれば、年初来で発表されたLBOの総額は 1180億ドル(約12兆4200億円)と、過去最高だった昨年の約3分の1のペー スだ。レイデンバーグ・ソールマンのアナリスト、リチャード・ボーブ氏は「L BOファイナンス事業には波がある」として、「時には工場を閉鎖してそこで働 く人間を一掃することも必要だ」と話した。

2007年に銀行が提供したLBO資金は1兆700億ドル。米サブプライム(信 用力の低い個人向け)住宅ローン危機を受けたリスク回避志向の高まりで、銀 行はそのうち816億ドル相当をまだ抱えている。チャーチル・キャピタルのシ ニアマネジングディレクター、ランディ・シュワイマー氏は、これが新興勢力 の追い風になるとして、「LBOファイナンス事業での明日の勢力図はこれま でと様変わりするだろう」と述べた。

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