古河電池株が11年ぶり高値、自動車用増産に期待-相場は社会映す鏡

自動車向けバッテリーなどを手掛ける古河 電池の株価が大幅反発。一時前日比51円(9.1%)高の612円と1996年12月 以来、約11年半ぶりに600円に乗せた。電機大手や自動車メーカー各社の間で、 ハイブリッド車など環境対応車用電池の増産体制を整える動きが活発化してお り、電池市場の拡大に伴う業績変ぼうを期待した買いが膨らんでいる。古河電 池IR担当の小林和男氏によると、今期は「弊社のハイブリット自動車用の『ウ ルトラバッテリー』電池などの売り上げが見込める」そうだ。

最近、電池関連銘柄の上昇ぶりが顕著だ。東証業種別33指数の電機指数採 用164銘柄の騰落状況を見ると、5月月初から前日までに指数が0.9%高にとど まったのに対し、上昇率トップのNECトーキンは51%高、3位の新神戸電機 は43%高。5位の古河電池の36%高を含め、上位を電池関連が占める。この日 も総じて人気化しており、新神戸電は一時4.9%高の902円と、91年12月9日 以来の高値を更新、ジーエス・ユアサ コーポレーションも同8円(2%)高の 401円まで上昇。GSユアサは、28日に418円と上場来高値を更新している。

ユニマット山丸証券投資情報部の長森伸行氏は、「相場は社会の変化を映 し出す鏡」と表現。その上で、「目先の収益で買われているのではなく、将来 見込める銘柄に先取りして注目が集っている。自動車用電池は注目度が高く、 原油高騰や環境問題など現在の世界情勢が反映されている」(同氏)と話す。

相次ぐ積極投資、電池年表

ハイブリット自動車用など環境対応車用向け電池増産の動きが、ここへき て自動車、電機大手の間で急速に活発化してきた。三洋電機は28日、ハイブリ ッド自動車用リチウムイオン電池を2009年末から量産化すると発表。当初は年 間で約2万台分に相当する個数で始めるが、15年までに累計で800億円を投じ て180万台分まで供給できる生産体制を構築する。日産自動車とNECグルー プ、トヨタ自動車と松下電器産業グループも今月、環境対応車用電池を強化す る姿勢を相次ぎ見せている。

社団法人電池工業会がまとめる電池年表によると、イタリアのガルバーニ 氏によって、カエルの足から電池の原理が発見されたのは1791年。1859年に鉛 蓄電池、1885年に乾電池が発明され、1955年に水銀電池、60年にアルカリ乾電 池の生産が開始された。その後64年にニカド電池、90年にニッケル水素電池、 91年にリチウムイオン電池が登場、そうした流れを受けて97年にハイブリッド 電気自動車が市販化されている。

古河電池の2009年3月期の連結業績計画は、売上高が前期比5.8%増の560 億円、純利益は51%増の11億円。過去最高の純利益は87年3月期の36億円。

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