ダラス連銀総裁:インフレ見通し悪化なら、米利上げへ(2)

(第4段落以降に講演後のコメントなどを付け加えます)

【記者:Vivien Lou Chen】

5月28日(ブルームバーグ):米ダラス連銀のフィッシャー総裁は28日、 消費者物価の一段の上昇が見込まれるようになれば、米金融当局は利上げを実施 するだろうとの見解を明らかにした。

フィッシャー総裁はサンフランシスコで講演し、「インフレ動向や、それよ り重要なインフレ期待が引き続き悪化した場合、景気が低調であっても早期に金 融政策の方向性の転換が図られると予想している」と述べた。

米ミネアポリス連銀のスターン総裁やカンザスシティー連銀のホーニグ総裁 らは今月、物価上昇に懸念を表明している。フィッシャー総裁は米連邦公開市場 委員会(FOMC)で、金利据え置きやより小幅な利下げを主張するなど3回に わたって多数意見に反対票を投じた。

フィッシャー総裁は講演後、「FOMCのメンバーで、インフレを懸念して いない者は1人もいない」と述べた上で、「問題は、正しい対処法は何なのかと いうことだ。これが議論すべきテーマだ」と指摘した。

21日に公表されたFOMC議事録によれば、米金融当局者は4月の会合 で、今年のコアインフレ率見通しを2.2-2.4%に上方修正した。1月の前回予想 は2-2.2%だった。今年の国内総生産(GDP)伸び率見通しは0.3-1.2% と、1月予想の1.3-2%から引き下げた。

また同総裁は、米国は「経済活動の沈滞期」にあり、これは恐らく「しば らく」続くだろうと予想。米経済は「われわれが通常望む以上のインフレ高進 によって」圧迫される可能性があると述べた。

4月のFOMC議事録によれば、大半のメンバーが利下げをぎりぎりの判 断とみていた。フィッシャー総裁と、フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁 は、インフレをめぐる「情勢への懸念が強まった」として据え置きを主張し た。

金利先物の動向は、6月のFOMCで金利が据え置かれる確率が96%であ ることを示している。

講演でフィッシャー総裁は、米連邦政府の長期的な財政状況を中心的に取り 上げ、「政府債務が野放しになっているなかで、恐ろしい嵐が吹き荒れている状 態だ」と例えた。さらに「この問題に対処しない限り、連邦政府の長期的な財政 状況は、サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン関連市場の崩壊や最 近の信用市場の混乱以上に、われわれの経済的繁栄に想像を絶するほどの打撃を 与えるだろう」と警告した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE