4月小売販売額は9カ月ぶりの低い伸び-春物衣料など振るわず(4)

4月の日本の小売業販売額は、前年同月比 で増加ペースが9カ月ぶりの低い伸びにとどまった。燃料小売業や自動車小売 業が全体の販売額を押し上げた半面、春物衣料などの販売は振るわなかった。

経済産業省が29日発表した商業販売統計によると、小売業販売額は前年同 月比0.1%増にとどまった。これは昨年7月の同2.3%減以来の低調ぶり。季節 調整済みでは前月比0.1%減だった。ブルームバーグ・ニュースの調査によると、 エコノミストの予想中央値は前年同月比が0.5%増、季節調整済み前月比では横 ばいだった。

エネルギー・原材料高を受けて、購買力の低下による景気への影響に懸念 が出ているが、4月の販売関連指標をみると、国内新車販売台数(軽自動車を 除く)が暫定税率の失効により税負担が軽減されたことなどで、前年同月比で 2カ月ぶりのプラスとなった一方、百貨店とスーパー、コンビニの売上高はす べてマイナスとなった。

ABNアムロ証券の西岡純子シニアエコノミストは発表後、衣料品の販売 が減少したことについて、「身の回り品の価格が上昇していく中、消費者は半耐 久財の消費を絞っている」と指摘。賃金が伸びないという不安が残る中では、「消 費者の購買意欲は盛り上がらない」との見方を示した。

同省の荒井隆秀産業統計室長は統計発表後の記者説明で、自動車販売では 新型車効果が見られたほか、普通車や小型車の販売も好調だったことを指摘。 さらに燃料小売業については、3月末の暫定税率の期限切れを受けてガソリン 価格が下落したのを受け、販売が増えたと説明した。

その半面、織物・衣服・身の回り品小売業は「春物衣料の動きが鈍かった」 ほか、ゲーム機の販売が前年良かった反動でその他小売業が減少したことを挙 げた。

基調判断は据え置き

荒井室長は、小売業販売額が9カ月連続で前年を上回っていることから、 基調判断を昨年10月から続いている「持ち直しの動きが見られる」に据え置い たことを明らかにした。

4月は小売業販売を構成する7業種のうち、3業種が前年比プラス、4業 種がマイナスとなった。プラスへの寄与度が最も高かったのは自動車小売業で、 前年同月比4.2%増と9カ月連続増。次に高かったのは燃料小売業で、同3.4% 増と11カ月連続のプラスとなった。一方、押し下げ要因は、その他小売業(前 年比1.6%減)や、織物・衣服・身の回り品小売業(同2.5%減)だった。

4月の大型小売店販売額は既存店ベースで前年同月比2.2%減。エコノミス ト9人の予想中央値は1.3%減だった。百貨店、スーパーともに販売額が前年割 れとなった。百貨店は天候不順の影響で春物衣料が苦戦したほか、日曜日が1 日少なかったことなどの影響で、2カ月連続で前年比マイナスとなった。スー パーは、飲食料品が堅調だった一方で、衣料品の動きが鈍かったことから、3 カ月ぶりのマイナスとなった。

--共同取材:Lily Nonomiya Editor:Hitoshi Ozawa,Masaru Aoki

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