東京外為(予想):ドルもみ合いか、米株高・金利上昇が支え-原油警戒

東京外国為替市場ではドル・円相場がもみ 合う展開が予想される。早朝の取引では1ドル=104円台後半と、前日のニュー ヨーク時間午後遅くに付けた104円69銭付近で推移している。米国市場では予 想を上回る経済指標を受けて株高・金利上昇となったことから、ドル買いが進 行。この日の東京市場では日本株の動向をにらみながら、ドル買い・円売りの 流れを引き継ぐかが焦点となりそうだ。

一方、原油相場が反発しているうえ、米金融機関のサブプライム(信用力 の低い個人向け)住宅ローン関連の損失懸念がくすぶっていることから、景気 の先行き不透明感は払しょくされておらず、積極的なドル買いの動きは見込み にくい面も残る。

米耐久財受注が予想を上回る

28日に発表された4月の米製造業耐久財受注額は前月比で0.5%の減少と、 ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想の1.5%減を上回る結果となった。

これを受けて、米国株式相場が続伸し、米10年債の利回りは1月以来の4% 台乗せとなった。外為市場ではドルの買い戻しが活発化し、ドル・円相場は一 時105円31銭(ブルームバーグ・データ参照、以下同じ)と、14日以来のドル 高値を更新。ユーロ・ドル相場も1ユーロ=1.5609ドルと、20日以来の水準ま でユーロ安・ドル高が進んだ。

そうしたなか、株価の予想変動率の指標であるシカゴ・オプション取引所 (CBOE)のボラティリティ指数(VIX指数)は19.07と、前日の19.64 から低下。損失リスクを伴う投資先の代表格とされる株式への警戒感が薄れた ことが示されると、外為市場では低金利の円から高金利通貨などに資金をシフ トするリスク選好的な動きが出やすくなる。

この日の東京市場では、日本株が米株の流れを引き継いで底堅い推移とな れば、投資家の間でリスクを回避する姿勢が和らぎ、米国と同様に景気不安を 抱え、金利面で劣勢となっている円には売り圧力がかかる可能性がある。

原油反発、米金融機関の損失懸念

一方で、前日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)では、原油先物7 月限が反発。さらに、国際エネルギー機関(IEA)のラムゼー事務次長はパ リでの会議で、石油市場は供給不足に陥っているとしたうえで、その状態がし ばらく続くとの見通しを示しており、原油の先高警戒感は根強く、景気の先行 き懸念は払しょくされにくい。

また、米地銀大手キーコープが27日付で提出した規制当局への届出文書に よると、同行の純貸倒損失額は融資全体の1-1.3%になる見通しで、従来見通 しの最低0.65%から引き上げられている。加えて、「住宅建設業者向け債権の 縮小に積極的に取り組むため、第2と第3四半期の貸倒損失は同レンジを上回 る可能性がある」と記されており、住宅市場の低迷長期化の影響が根深いこと が示されている。

このため、引き続きドルに強気の見方は醸成されにくいなか、この日の米 国時間には1-3月の国内総生産(GDP)改定値が発表される。また、連邦 準備制度理事会(FRB)のコーン副理事が短期金融市場に関する会合で講演 するなど、金融当局者の発言も控えており、弱気材料への警戒感からドルの上 値は限定されそうだ。

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