三洋電:車用リチウムイオン電池を09年に量産-投資総額800億円(2)

三洋電機は28日、ハイブリッド自動車用リ チウムイオン電池を2009年末から量産化すると発表した。当初は年間で約2万 台分に相当する個数で始めるが、15年までに累計で800億円を投じて180万台 分まで供給できる生産体制を構築する。

リチウムイオン電池は現行のニッケル水素電池に比べて高出力で小型軽量化 できるのが特徴。内外の自動車メーカーと国内の電機、電池メーカーなどが複数 のグループに分かれて開発、量産化に取り組んでいるが、三洋電機では44年前 から取り組んでいる二次電池事業のノウハウを生かして競争力の高い製品を幅広 く供給したいとしている。

三洋電はリチウムイオン電池を徳島工場(徳島県松茂町)で量産化に着手し、 まず独フォルクワーゲン(VW)傘下のアウディが生産するハイブリッド車向け に供給する。このため三洋電とVWは、リチウムイオン電池を実際に車両へ搭載 した際の制御やソフトウエアなどのシステム開発を共同で行うことで合意した。

さらに三洋電は10年に量産工場を新設し、リチウムイオン電池の生産能力 を15年までに月1000万個にまで引き上げる計画。この生産能力を車両搭載ベー スで換算すると年間170万-180万台分に相当し、市場シェア40%を狙える規模 になるという。新たな生産拠点は、複数の候補地が挙がっているものの、まだ最 終決定してないとしている。

また家庭用電源で充電可能なプラグインハイブリッド車用リチウムイオン電 池を11年に量産化する。プラグインハイブリッド車向けの電池は、より大容量 で、1日1回の充放電を繰り返しても20年以上使用できる性能を備えたものに するという。こうしたリチウムイオン電池事業に関する一連の投資額は今年度か ら15年度までの累計で800億円を計画している。

リチウムイオン電池をめぐっては日産自動車がNECグループと、三菱自動 車はジーエス・ユアサコーポレーションおよび三菱商事とそれぞれ組んで09年 から量産を開始するほか、トヨタ自動車と松下電器産業も量産化を検討している。 また日立製作所は10年から米ゼネラル・モーターズ(GM)に供給を開始する など、内外の自動車メーカーが電気メーカーなどと組んで早期の量産化にしのぎ を削っている。

三洋電の本間充副社長は28日、大阪市内で会見し、「44年間積み重ねてき た開発実績、能力は、どの会社も持っていない。生産技術力は10年程度のメー カーとは違う」と述べ、リチウムイオン電池の開発、量産化にあたっての同社の 優位性を強調した。

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