東京外為:ドル反落、原油先高観強く上値重い-日本株軟調で104円割れ

東京外国為替市場ではドルが反落。対円で は1ドル=104円を割り込んだ。原油価格の反落や米国株の上昇を受け、ドルが 買い戻された海外市場の流れを引き継いで始まったが、原油相場の先高観が根 強いなか、米景気の先行き懸念がくすぶり、徐々にドル売りに押される展開と なった。また、日本株が軟調に推移したことで、リスク回避目的の円の買い戻 しも強まった。

みずほコーポレート銀行国際為替部の宮地崇調査役は、きのうは原油価格 が下落し、米国株がそれを好感しドルが買われたが、需給面や今後のドライブ シーズン、サイクロンの季節を考えると、原油価格は底堅く推移するとみられ、 「米国株は原油高によって圧迫され、それがドル売りを喚起するシナリオ」を 予想。ドル・円は「基本的にはレンジ相場は継続という部分もあるが、徐々に 上値が切り下がってくる」とみている。

ドルが104円割れ

この日のドル・円は1ドル=104円台前半で早朝の取引を開始。午前9時す ぎには、海外投機筋を中心に「104円50銭にあると思われるストップ(損失を 限定するためのドル買い注文)を狙いに行く動き」(宮地氏)から104円32銭 (ブルームバーグ・データ参照、以下同じ)と前日の海外時間につけたドル高 値(104円35銭)に迫る場面もみられた。

しかし、国内輸出企業などのドル売りに上値は重く、続伸して始まった日 本株がマイナスに転じると、リスク回避目的の円買い戻しが活発化。アルカイ ダが西側諸国へのジハード(聖戦)を呼びかける見通しとの一部報道を嫌気し たドル売りも指摘され、ドルは104円ちょうどまで下落。

午後には日本株が一段安となったことから、104円ちょうどを割り込み、一 時103円89銭まで値を切り下げた。

一方、ユーロ・ドルは海外市場からのドル買い戻しの流れを受け継ぎ、1ユ ーロ=1.5666ドルと5営業日ぶりの水準までユーロ安・ドル高に振れたが、そ の後ドルは反落。午後にはドイツの州CPI(消費者物価指数)が予想を上回 ったことからユーロ買いが強まり、1.5752ドルまで値を戻した。

ユーロ・円も日本株の軟調推移を背景に一時、1ユーロ=163円12銭まで ユーロ売り・円買いが進行。しかし、午後にはユーロの買い戻しが活発となり、 163円74銭をつけた。

原油相場の動向注視

ニューヨーク原油先物相場はアジア時間28日の時間外取引でバレル当たり 128ドル台と1週間ぶりの安値水準で推移。景気減速と過去最高のエネルギー価 格により、米国の燃料消費が減少している兆候がみられるなか、前日には4月 以来で最大となる3ドル以上の値下がりを記録しており、今後も下落局面が続 くかどうかが注目される。

一方、米国では4月の耐久財受注が発表される予定で、「内容によっては一 時的にドルが下落する可能性もある」(シティバンク銀行個人金融部門リテー ル・プロダクト本部為替市場調査・尾河真樹シニアマーケットアナリスト)。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、この日 米国で発表される4月の耐久財受注は前月比1.5%減と、3月の同0.3%減から マイナス幅が拡大する見通し。また、変動の大きい輸送用機器を除いた受注は 同0.5%減と前月(0.9%増)からマイナスに転じるとみられている。

--共同取材:曽宮一恵 Editor:Tetsuzo Ushiroyama, Hidenori Yamanaka

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