債券は上昇、株反落や年限長期化の買いで-10年は一時1.725%(終了)

債券相場は上昇(利回りは低下)。前日の 米国債相場の下落などを受けて売り先行で始まったものの、日経平均株価が反落 したことに加えて、月末接近で投資家が保有債券の年限を長期化させるための買 いなどが現物債に入り、相場全体が押し上げられた。

バークレイズ・キャピタル証券チーフストラテジストの森田長太郎氏は、 「午後に入って株安となったことが支援材料。先物の134円割れや、10年債の

1.8%接近で、当面のレンジの下限を確認した感じ。あすの2年債入札は、買い 手が引いている状況が続いているが、市場が落ち着いてくれば、水準的には良い ところに来ているので、十分消化できるのではないか」と述べた。

東京先物市場で中心限月6月物は、前日比15銭安の134円20銭で寄り付き、 すぐに日中安値133円99銭まで下落、23日以来の134円割れとなった。その後 は、株価が下げ幅を広げたことを受けて、買いが膨らみ、午後の取引終盤には 134円79銭の日中高値まで上昇した。結局、31銭高の134円66銭で引けた。

6月物の日中売買高は4兆6254億円。

大和証券SMBCチーフストラテジストの末沢豪謙氏によると、「米金利上 昇や株高で下落して始まったものの、下値では国内投資家の押し目買いが入った。 株価が下落に転じたことから債券に買い戻しが入った」という。

日経平均株価は反落。一時200円超の大幅安となった後、前日比183円87 銭安の1万3709円44銭で引けた。

新発10年債利回りは一時1.725%に低下

現物債市場で新発10年物の292回債利回りは、前日比1ベーシスポイント (bp)高い1.77%で寄り付いた後、1.785%まで上昇し、前日につけた昨年8月 以来の高水準に並んだ。その後は、徐々に水準を切り下げ、一時は1.725%まで 低下した。午後4時過ぎは、2bp低い1.74%で推移している。

新発5年債利回りは1.295%に低下、前回入札された2年債(268回債)は

0.5bp低い0.85%で推移している。

みずほインベスターズ証券マーケットアナリストの井上明彦氏は、「終日、 株価の動きに連動していた。5年債が比較的堅調に推移した。5年債の1.3%は やはり買いが入る水準。これまでの売りが一巡した感があり、大手銀行などが残 高を積み上げる動きに出てきたようだ」と語った。

市場では、「需給面では、前日に20年債入札をこなし、月末の保有年限の 長期化の買いもあるので、最悪期は過ぎたと思う」(DIAMアセットマネジメ ントのエグゼクティブファンドマネジャー、山崎信人氏)などの声も聞かれた。

あす2年債入札、クーポンは0.8%か0.9%

財務省は、あす29日に2年債入札を実施する。表面利率(クーポン)は、 前回4月24日入札の268回債から0.1ポイント引き上げの0.8%か、0.2ポイン ト引き上げの0.9%となる見込み。発行額は前回と同じ1兆7000億円程度。

井上氏は、「無難に終わるだろう。借り換えのニ-ズがあるので、たんたん と消化されると思う」と予想している。

末沢氏は、「発行額が5年債ほど大きくなく、大きなリスクにはならないだ ろう。日銀自身も当面は、金融政策は中立だとはっきり言っている」と指摘した。

--共同取材:宋泰允 Editor:Hidenori Yamanaka,Tetsuzo Ushiroyama

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 池田祐美 Yumi Ikeda +81-3-3201-2490 yikeda4@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net

Sandy Hendry +852-2977-6608 shendry@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE