日調剤株が1年超ぶり高値、後発医薬品を本格生産へ-5月に2.4倍高

保険調剤薬局チェーンを経営する日本調 剤の株価が、変わらずを挟み6日続伸。一時前日比290円(8.7%)高の3640 円と2007年1月29日以来の高値を付けた。米系製薬大手ファイザー日本法人 (東京都新宿区)から取得した筑波の工場を利用し、2010年以降に後発医薬品 を自前で製造する計画。今月19日に子会社の日本ジェネリックの生産設備導 入計画を発表して以来、将来的な存在感向上を見込んだ買いが継続的に流入中 だ。

医療制度改革が続き、国民が廉価な後発医薬品を求める傾向が強まってい る。こうした中で、日調剤は約15億円を投じ07年10月にファイザーから筑 波工場を取得した。後発品のPB(独自企画商品)の開発・製造をにらみ、 「過去2年間、赤字を出しながら将来に備えて先行投資を行ってきた」(経営 企画部の弓場鉄雪部長代理)。

後発医薬品事業を手掛ける100%子会社の日本ジェネリックの08年3月期 の実績は、売上高が16億円、営業損失が10億円で、当初の想定より収益化が 遅れている。今期は処方せん様式の再変更で後発品の使用が促進されるとみら れており、売上高100億円、営業利益5億円を計画。日ジェネは19日開催の 取締役会で、つくば工場建物の改造、生産設備の導入計画を決定。総額58億 5000万円を投じ、生産能力年間6億錠を目指す。5月から工事の着工を開始し、 完成予定は12月。本生産の稼働予定は10年秋ごろという。当該案件について、 今期の連結業績には織り込み済み。

スモール指数の月間上昇率1位、下期見極め要素も

設備導入計画を発表した翌日には8%超上昇するなど、直近の上げは急で、 5月月初からきょうの高値までの上昇率は2.4倍。月初から昨日までのTOP IXスモール指数採用1202銘柄のうち、上昇率は1位となっている。

岡三証券投資調査部の岡部諭吉シニアアナリストは、「会社側の今期業績 計画は努力目標という色彩が強く、調剤薬局事業は第1四半期(4-6月期) が厳しい。このところの株価急騰は需給的な要素で動いているとみられ、ファ ンダメンタルズ(企業業績の基礎的諸条件)は株価に十分織り込まれた」との 見解だ。

会社側は09年3月期の連結業績予想について、売上高で前期比17%増の 929億円、営業利益で同59%増の45億円。1株利益(EPS)で314円57銭 を計画。岡部アナリストは「下半期以降の後発品の処方は不透明。様子を見極 めたい」と話している。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE