2カ月連騰の原油相場に反落の経験則、鉱業株を弱気に-JP証北野氏

「経験則的には、2カ月連続で10%以上上 げた後には反落する可能性が高い」――。JPモルガン証券の北野一チーフス トラテジストは28日に投資家向けに送付したリポートで、史上最高値圏にある 原油相場をこう分析し、6月のセクター推奨で電気・ガスを「Underperform」 から外す半面、鉱業を「Underperform」に加えた。2005年以降の原油価格と各 セクターのTOPIX相対リターンを見ると、鉱業は正の相関、電気・ガスは 負の相関のそれぞれトップにあるため。

北野氏は、ニューヨーク商業取引所(NYMEX)で取引されるウエスト・ テキサス・インターミディエート(WTI)原油先物相場の過去20年間の推移 を調べた。この結果、2カ月連続で前月比の上昇率が10%を上回ったのは8回 あり、3カ月連続の上昇は湾岸戦争時の1990年7-9月に限られる。前週末23 日のWTI原油先物はバレル当たり132.19ドルで、前月末比16.5%高。4月月 間では11.7%高だった。

WTI先物が2カ月連続で10%以上上昇した8回の翌月の騰落率を見ると、 最大でプラス44.6%、最小でマイナス15.6%、平均でマイナス0.1%。プラス のパフォーマンスを記録したのは、湾岸戦争時の90年9月だ。この時を除いた ベースで見ると、平均はマイナス5.7%。翌月に上昇経験があるのは、2002年 4月の1回だけで、「経験的には、2カ月連続で10%上げた後には反落する可 能性が高いだろう」と、北野氏は結論づけた。

原油価格とTOPIX相対リターンの相関関係では05年以降、正の相関の トップが鉱業、負の相関のトップが電気・ガス。湾岸戦争時を除く翌月の騰落 率平均マイナス5.7%を基準にすると、鉱業の相対リターンはマイナス2.8%、 電力・ガスの相対リターンはプラス2.4%になったという。

27日のWTI原油先物7月限は前週末比3.34ドル(2.5%)安の1バレル =128.85ドルで終え、4月以来で最大の値下がりとなった。米民間調査機関の コンファレンス・ボードがまとめた5月の米消費者信頼感指数が約15年ぶりの 低水準となり、燃料消費の減退の可能性などが意識された格好だ。これを受け た28日午前の東京株式市場では、東証業種別33指数で鉱業が3.1%安、石油・ 石炭製品が2.9%安、商社を含む卸売が2.1%安と資源関連セクターが下落率上 位を占めた。

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