債券はもみ合い、米債安で朝方売り先行―年限長期化の買いが支え(2)

債券相場はもみ合い。前日の米国債相場 が下落した地合いや国内株相場が続伸して始まったことで、朝方は売りが先行 した。しかし、その後は株価の伸び悩みや、月末接近で投資家が保有債券の年 限を長期化させる買いなどが現物債に入り、相場全体を支えた。

三菱東京UFJ銀行円貨資金証券部の峯島泰樹副部長は、年金基金などか ら月末の年限長期化の買いが入ったようだと説明。「債券インデックス(指 数)が延びるので、長いところに買いが入りやすい。20年債入札も前日に通過 し、小じっかりだ。この辺りでもんで値固めになるのではないか」とみている。

東京先物市場で中心限月6月物は、前日比15銭安の134円20銭で寄り付 いた。直後に36銭安い133円99銭まで下落し、23日以来の134円割れとなっ た。徐々に買いが優勢になって、午前9時50分前後には21銭高の134円56 銭まで上昇した。その後は、前日の終値付近での推移となり、結局は5銭安い 134円30銭で午前の取引を終えた。

6月物の午前売買高は2兆1271億円。

日経平均株価は続伸で始まった後、下落に転じた。前日比56円78銭安の 1万3836円53銭で午前の取引を終了した。

T&Dアセットマネジメントのファンドマネジャー、竹田竜彦氏は、「朝 方は、前日に米国債相場が下落したことを受けて売りが優勢だった。その後、 日経平均株価が伸び悩むと、債券に買いが入った」と話した。

新発10年債利回りは1.755%

現物債市場で新発10年物の292回債利回りは、前日比1ベーシスポイン ト(bp)高い1.77%で取引を開始。いったんは1.785%まで上昇し、前日につ けた昨年8月以来の高水準に並んだ。その後は水準を切り下げて、一時は

1.745%まで低下した。結局は0.5bp低い1.755%で午前の取引を終えた。

ABNアムロ証券チーフ債券ストラテジストの市川達夫氏は、値動きが激 しいので動きづらいということはあると指摘。経済のファンダメンタルズ(基 礎的諸条件)がよくないため、日銀がすぐに利上げできる状況ではないとして、 「水準感としては買いが入ってもいい」と述べた。

大和証券SMBCシニアJGBストラテジストの小野木啓子氏は、「イン デックス長期化に向けた買いが入り、上昇に転じた。ただ、地合いがよくない ので、もみ合いの状況が続いた」と説明。

財務省は、あす29日に2年国債入札を実施する。今回の入札では、表面 利率(クーポン)は前回債の0.7%から、0.8%か0.9%に引き上げられる見通 し。発行額は前回債と同じ1兆7000億円程度。

米国市場は株高・債券安

27日の米国債相場は下落。石油価格が最高値圏にあり、インフレ加速や米 連邦公開市場委員会(FOMC)による利上げ観測が強まっていることを背景 に、2年債と5年債合計490億ドルの入札を控えた市場では売りが優勢だった。

BGキャンター・マーケット・データによると、2年債利回りは前週末比 7bp上昇して2.50%。10年債利回りは前日比8bp上昇の3.92%。

米財務省は28日に2年債(300億ドル)を、29日に5年債(190億ドル) の入札を実施する。

一方、米株式相場は反発。原油相場の下落を好感し、消費関連株に買いが 入った。アナリストの買い推奨を受け、ハイテク株中心に上昇した。

--共同取材:池田祐美、YUMI TESO Editor:Hidenori Yamanaka,Tetsuzo Ushiroyama

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