東京外為:ドルもみ合い、米景気懸念で上値追えず-日本株安で円買いも

午前の東京外国為替市場ではドル・円相場 が1ドル=104円台前半でもみ合い。前日の海外市場では原油価格の反落や米国 株の上昇を背景にドルの買い戻しが進んだが、米景気の後退懸念が根強いなか、 さらにドルを買い上げる動きはみられていない。

メリルリンチ日本証券外国為替部の今泉光雄ディレクターは、「きのう発 表された米国の経済指標は弱かったが、原油価格の下落を好感した形で株が堅 調に推移し、それにつられてドルも堅調な動きになった」と説明。その上で、 東京市場では月末を前に国内輸出企業のドル売りが見込まれるほか、オプショ ン取引に絡んだドル売りも予想されることから、「104円台は重い」とみている。

また、28日の東京株式相場は続伸して始まったが、その後、日経平均株価 はマイナスに転じており、投資家のリスク許容度が低下するとの観測から高金 利通貨などに対して円が買い戻されている。

ユーロ・円相場は1ユーロ=163円台半ばから163円台前半まで円買いが進 行。また、対オーストラリア・ドルや対ニュージーランド・ドルでも円が値を 戻している。

原油安好感も米指標は悪化

連休明けとなる27日の米国市場では、原油価格がバレル当たり3ドル以上 と4月以来で最大の値下がりとなったことが好感され、株価が反発。また、外 国為替市場ではドルの買い戻しが進み、対円では一時、1ドル=104円35銭(ブ ルームバーグ・データ参照、以下同じ)と22日以来のドル高値をつけた。

ユーロ・ドル相場も1ユーロ=1.56ドル後半までドルが反発。前日の東京 市場では1.5818ドルと4月24日以来、約1カ月ぶりのドル安値をつける場面 もみられたが、ドイツの消費者信頼感調査など欧州経済指標が予想を下回った ことを手掛かりにユーロ売り・ドル買いが強まり、28日の東京市場午前の取引 では1.5666ドルと5営業日ぶりのユーロ安・ドル高値をつけている。

一方、米民間調査機関のコンファレンス・ボードが27日発表した5月の消 費者信頼感指数は57.2と92年10月以来の水準に落ち込んだ。また、全米20 都市部を対象にした3月のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケー ス・シラー住宅価格指数は前年同月比で14.4%低下と、2001年の指数発表開始 以来で最大の落ち込みを記録。4月の新築一戸建て住宅販売は前月比3.3%増の 52万6000戸と市場予想を上回ったが、3月分が下方修正された。

シティバンク銀行個人金融部門リテール・プロダクト本部為替市場調査の 尾河真樹シニアマーケットアナリストは、米国時間には耐久財受注の発表が予 定されており、「内容によっては一時的にドルが下落する可能性もあり、105円 を超えてドルを買い上げる動きは出にくい」と指摘する。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、4月の 耐久財受注は前月比1.5%減と、3月の同0.3%減からマイナス幅が拡大する見 通し。また、変動の大きい輸送用機器を除いた受注は同0.5%減と前月(0.9% 増)からマイナスに転じるとみられている。

ドイツの州CPIに注目

また、ユーロ圏ではドイツの州ごとの消費者物価指数(CPI)が発表さ れる。メリルリンチ日本証券の今泉氏は、「欧州のインフレ懸念がユーロ相場 をずっと支えてきたところがあるので、CPIが落ち着いた動きとなるのか、 引き続き高いのかというので相場展開が変わってくる」といい、ユーロの動向 に注目している。

欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのウェーバー独連銀総裁はロ イター通信とのインタビューで、インフレ抑制のためにECBは利上げが必要 となる可能性があるとの見解を示した。

--共同取材:吉川淳子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama, Hidenori Yamanaka

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 小宮 弘子 Hiroko Komiya

+81-3-3201-2371 hkomiya1@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo

+81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net 香港 Sandy Hendry

+852-2977-6608 shendry@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE