訂正:日本株は続伸へ、原油安と円安で自動車中心高い-半導体も

受け渡しベースで実質6月相場入りとな る東京株式相場は、続伸する公算が大きい。海外原油先物価格が反落したこと や為替相場の円安進行から、トヨタ自動車やキヤノンなど自動車や電機・精密 機器、機械などの輸出関連株中心に高くなる見込み。中でも、業界再編期待が 追い風となる半導体関連株は、上げが大きくなりそうだ。

日興コーディアル証券エクイティ部の西広市部長は、「原油価格の下落は 不透明感の払しょくにつながるほか、注目されていた連休明けの米国株市場が 反発したこともプラス材料になる」との見方を示した。西氏は、きょうの日経 平均株価の予想レンジを1万3900円-1万4100円と予想している。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物6月物の27日清算値は1万 3965円で、大阪証券取引所の通常取引終値(1万3930円)に比べて35円高。

原油が大幅安、円安も進行

27日のニューヨーク原油先物相場は、原油先物7月限が前週末比3.34ド ル(2.5%)安の1バレル=128.85ドルと大幅に反落した。値下がり率は4月 以来で最大。米民間調査機関のコンファレンス・ボードがまとめた5月の米消 費者信頼感指数が約15年ぶりの低水準となったことで、米国の燃料消費減退 の兆しが売りにつながった。

連休明けの米国株市場では、原油価格の上昇による個人消費への過度の悲 観が後退。消費関連株などを中心に上昇した。外国為替市場では円がユーロに 対して1カ月ぶりの安値となったほか、対ドルでも下落。東京時間早朝では対 ドルで104円台に入る円安傾向となっており、輸出関連株中心に外部環境の改 善を評価した買いが増えそうだ。

米主要株価3指数の27日終値は、S&P500種株価指数が前週末比9.42 ポイント(0.7%)高の1385.35、ダウ工業株30種平均は同68.72ドル (0.6%)高の12548.35ドル、ナスダック総合株価指数は36.57ポイント (1.5%)高の2481.24。

半導体関連は上げ拡大も

輸出関連株の中でも、半導体製造装置関連株は上げ幅が大きくなる可能性 がある。28日付の日本経済新聞朝刊は、OKI(沖電気工業)が、半導体部門 をロームに売却する方向で最終調整していると報じた。年内に同部門を会社分 割方式で譲渡する方向で、売却額は1000億円規模に達する見込みという。再 編が遅れているとされる電機業界において再度合従連衡の動きが出てきたこと は、東芝やソニー、エルピーダメモリなどの株価にプラスとなる可能性がある。

また27日の米国株市場では、半導体製造装置メーカーの米ノベラス・シ ステムズの株価がアナリスト予想を上回るとの期待感から2週間ぶりの大幅高 となった。半導体関連企業で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SO X)が1.7%高と上昇が目立ったことも、半導体や半導体製造装置関連株を押 し上げそうだ。

売買エネルギー回復がカギ

きょうは受け渡しベースで実質6月相場入りとなる一方で、5月の月末も 接近しつつある。米国景気指標の動向を見極めたいなどとして、きのうの売買 高は15億6847万株と全日立ち会いで今年2番目の低水準となっており、「出 来高減少が続いていることは気掛かり」(日興コーデ証の西氏)。

5月の米消費者信頼感指数は57.2に低下し、ブルームバーグがまとめた エコノミストの予想中央値60.0を下回った。全米20都市部を対象にした3月 の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指 数は前年同月比で14.4%低下と、2001年の指数発表開始以来で最大の落ち込 みを記録。景気に対しては明るさが見えないだけに、買い一巡後は株価指数が 伸び悩む可能性もある。

オークネトが上昇か、大手商社や電力は下落公算

個別に材料が出ている銘柄では、MBO(経営陣による自社買収)による 株式公開買い付け(TOB)価格が2100円と、前日終値1356円を大幅に上回 るオークネットはTOB価格へのさや寄せが予想される。4月の単体の既存店 売上高が同2.3%増だったイオン、発行済み株式総数の3%に相当する700万 株を上限に自己株式を取得する四国電力、6月30日時点の株主を対象に1株 につき2株の株式分割を実施するカカクコムなどが高くなりそう。

このほか、野村証券金融経済研究所が格上げした新日本製鉄やJFEホー ルディングスも上昇が予想される。

半面、原油価格の下落を受け、三菱商事や住友商事などの大手商社株や資 源株は下落の公算が大きい。ゴールドマン・サックス証券がセクター判断を 「コーシャス(慎重)」に引き下げた電気・ガス株も売りが増加する見込み。

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