三菱重:原子力事業の世界シェアは30年までに最大30%-毎年2基受注

国内重工業トップの三菱重工業は原子力事業 で、2030年までに25-30%のシェア獲得を目指す。世界的に拡大する原子力発電 所の建設需要を海外展開などで積極的に取り込み、生産能力も高める。同社が27 日に開いた事業説明会で、原子力事業本部長の沢明常務が明らかにした。

化石燃料の価格高騰や地球温暖化対策への関心の高まりなどから、三菱重工 は世界の原発市場が拡大していくとみている。経済急成中の中国やロシアを除い ても「30年までには130基の原子力プラントの新設が必要になる」(沢常務)と の見通しで、原発の発電量は現在の1.4倍に拡大するという。

三菱重工では、このうち毎年2基ずつ受注を確保していきたい考えで、この ために国内の生産能力を増強。兵庫県の高砂製作所では原子力タービン専用工場 の能力を2倍に、神戸造船所の原子炉容器、炉内構造物専用工場の能力も2倍に する設備投資を始めている。蒸気発生器の能力増強など、すでに投資を終えてい るものも含めると、総投資額は「500億円に近い数字になる」(沢常務)。

原子力事業の人員も強化する。商談が増えている米国拠点の人員増強や設計 要員の前倒し増強なども含め、現在の4500人から13年には5500人へ増員。人材 育成にも力を入れる。こうした生産体制の増強で、原子力事業の売上高は現在の 2000億円から10年後に6000億円とする計画。「鋼材価格の値上げなど諸物価高 騰を考えると、6000億円以上になる可能性もある」(沢常務)とみている。

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