東京外為:ドルの上値重い、米住宅関連指標を警戒-103円台前半

朝方の東京外国為替市場ではドル・円相場 が1ドル=103円台前半で、ドルの上値が重い推移となっている。欧州中央銀行 (ECB)の利下げ観測が後退するなか、米欧金利差を背景としたドルの先安 観が強まっており、この日に発表される米経済指標が弱含みとなれば、ドルの 下押し圧力につながる可能性が警戒される。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)のヘッド・オブ・F Xストラテジー・ジャパンの山本雅文氏は、「東京時間は基本的には需給で動 きそうだが、海外時間に入れば米指標が重要になる」と指摘。米国株の反発局 面や米金利の上昇に一服した感があるなか、「消費者信頼感指数やケース・シ ラー住宅価格指数が悪い内容となれば、ドルにとっては悪い材料になる」とい い、ドル・円は103円ちょうど方向に向かう展開を予想している。

インフレ懸念でECB利下げ観測が後退

原油相場の高止まりを背景に世界的にインフレ懸念が強まるなか、市場関 係者の間で、ECBの金融政策見通しを変更する動きが目立っている。

JPモルガン・チェース銀行は今年11月と見込んでいたECBの利下げ観 測を修正し、来年の4-6月までは政策金利が据え置かれると予想。バンク・ オブ・アメリカ(BOA)は年末の利下げ見通しを修正し、来年半ばの利上げ を見込んでいる。また、RBSは、今年第3四半期と予想していたECBの利 下げ時期を来年の第2四半期に後ずれさせている。

そうしたなか、ユーロ・ドル相場は4月22日に1ユーロ=1.6019ドル(ブ ルームバーグ・データ参照、以下同じ)と、ユーロが1999年1月の導入来高値 を更新したあと、1.5285ドルまで調整する局面もみられたが、再び上昇基調を 強めている。22日には1.5814ドルまで回復し、前日の海外市場では米英市場が 祝日で休場となるなか、1.57ドル台後半でユーロが強含みに推移。この日の東 京時間も同水準で取引されている。

米欧指標を警戒

今週はユーロ圏で物価関連指標の発表が控えている一方で、米国ではサブ プライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題を背景に低迷が続いている 住宅市場関連の指標が目立つ。米指標が景気の減速懸念を補強する内容となれ ば、一段とユーロ買い・ドル売り圧力が増す可能性があり、対円でもドルの下 押し要因となりそうだ。

この日の米国時間には4月の新築住宅販売件数や全米20都市部を対象にし た3月の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅 価格指数など住宅関連や5月の消費者信頼感指数などが発表される。

RBSの山本氏は、「住宅価格はある意味サブプライム問題の根幹である ため、マイナス幅が拡大となれば、ドルにとって悪い材料となる」と指摘。ま た、「消費者信頼感指数も、5月の初めから戻し減税は払われているはずだが、 5月のミシガン大指数も下がっており、ガソリン価格などの上昇もあってちょ っと悪い内容になるのでは」とみている。

--共同取材:小宮弘子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama, Norihiko Kosaka

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