6月の債券安懸念、インフレテーマ長続きせず-三井住友海上・高野氏

三井住友海上火災保険投資部の高野徳義グ ループ長は、23日のブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、6月の市 場で、ここ数年、同時期に見られる「世界同時債券安」が警戒されることにつ いて、「今のインフレだけをテーマに金利が上がり続けることは考えづらい」 との見方を示した。

長期金利の目安となる新発10年国債利回りは、前週末に1.755%と約9カ 月ぶりの高水準を記録した。昨年の相場も5月下旬の1.7%台から急上昇を始 め、6月13日に1.985%と2007年の最高水準を記録している。

6月の金利上昇:

「この時期はグローバル・マクロ系など海外ファンドを中心に債券が売ら れやすい。中期ゾーンで銀行が損失を出し、業者の持ち高調整もあってボラテ ィリティー(変動率)は高く、機関投資家も買いづらい。1.7%台は方向感を見 極めるうえで、様子見になりやすい水準とも言える」

利上げ観測も2%止まり:

「昨年は利上げ観測が強まったが、それでも2%付近で止まり、8月以降 はサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題で低下に転じた。余 波が実体経済に出てくるのは4-6月から7-9月。景気を無視して、インフ レだけをテーマに金利が上がり続けることは考えづらい」

ボラティリティーの高まり:

「東京証券取引所の債券先物システムが変更された影響もある。取引が速 くなった分だけ値が跳びやすく、指値注文を入れづらいので、市場の厚みもな くなる。値幅が2円を超えると取引を一時停止するサーキットブレーカーが4 月に初めて発動されたあたりから危惧されていた」

物価連動国債の取引:

「理論値とかい離してかなり割安だが、流動性が低いので買いが入らない。 金利スワップなど他の商品と裁定取引する参加者が中心だったが、サブプライ ムに絡む混乱でアンワインド(反対売買)を余儀なくされ、裁定が効かないの で安心して買えない」

原油高とCPI

「物価連動国債の基となっているCPI(消費者物価指数)は原油価格の 動向に大きく左右されるため、先行きが見通しづらい。元本が保証されないと いう点も会計上の問題で、投資対象としてのネックになっている」

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