髙島屋:中国・上海に出店計画、2年半後にも開業-アジア開拓(3)

国内百貨店3位の高島屋は中国・上海への 出店を計画している。急速な経済発展に伴い生まれている富裕層に照準を合わせ、 上海万博以降、早ければ2010年度中の開業を目指す。同社のアジアへの進出は シンガポール、台湾に次いで3カ所目。

関係者によると、高島屋の子会社でショッピングセンター(SC)の開発を 手掛ける東神開発と連携し、SC内の中核店舗とする。売り場面積は約5万 5000平方メートルで、東京・日本橋店と同じくらいの規模を予定している。現 地企業が所有する物件を50年契約で借り受けてSCを運営・管理する形をとり、 投資額を約50億円以下に抑えたい考え。現在、現地企業と調整に入っている。

新光証券の川原潤アナリストは「国内の成長が見込めないなか、成長が期待 されるアジア市場を開拓していくことは戦略として評価できる」とし、「海外の 収益貢献は一般的に時間がかかるものだが、かつては10年かかっていたとして も、現在は3-5年で利益を出すことが求められている」と述べた。

シンガポールの経営資源生かす

高島屋は以前から中国の北京か上海、ベトナム・ホーチミンへの出店を検討 しており、鈴木弘治社長は今年度中にいずれかの出店にめどをつけたいとしてい た。上海は万博の開催などで経済発展がさらに見込まれ、対象顧客とする富裕層、 中上流階層の取り込みが期待できるとみている。高島屋の海外店舗は現在、ニュ ーヨーク、シンガポール、台北の3店。

国内市場は少子高齢化や景気低迷などで個人消費の大きな伸びが見込みにく いため、成長が期待できる中国への進出を図る。高島屋はシンガポールの店舗が 好調に推移しており、シンガポールで培った経営ノウハウ、育った人材を中国展 開に役立てる考え。

前期(08年2月期)業績は、高島屋本体および国内百貨店子会社の売上高 が前の期と比べ0.8%減の9146億円、営業利益が同12%増の248億円だった。 売上高の計画未達が大きく、営業利益は計画から16億円下回った。一方、シン ガポール現地法人の売上高は同11%増の402億円、営業利益は同14%増の31億 円。計画に比べ売上高が5億円、営業利益は1億円近く上回った。

日本の百貨店では、伊勢丹がシンガポールの拠点を生かし、中国へ進出した 実績がある。伊勢丹は1993年、日本の百貨店として中国本土に初進出し現在5 店舗を展開。上海に2店、天津、成都、瀋陽に各1店ずつ運営しており、今秋に は北京1号店をオープンする予定だ。上海には中国最大小売りグループ、上海百 聯集団の上海第一百貨店や上海第一八百伴(ヤオハン)百貨店があるほか、三越 が台湾の関連会社を通じて出店している。

高島屋の株価終値は前週末比19円(1.8%)安の1067円。

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