ケッペルなど石油掘削関連株への投資拡大-ブラジルの深海油田開発で

原油相場が1バレル当たり135ドルを突破 するなか、ブラジルは水深2000メートルを超える深海での探査を積極的に推進 している。このような動きを背景に、AIGサンアメリカ・アセット・マネジメ ントは、世界最大の石油掘削装置メーカー、シンガポールのケッペルへの投資を 進めている。

規制当局への届け出によると、保険最大手の米アメリカン・インターナシ ョナル・グループ(AIG)傘下のサンアメリカ・アセット(米ニュージャージ ー州)は、ケッペルの株価が第1四半期(1-3月)に24%下落したことを受 け、86万5000株を購入。それ以降、ケッペルの株価は19%上げ、シンガポール 株式市場のストレーツ・タイムズ(ST)指数の最大5倍の上昇率を示した。

ケッペルの株価は、2009年の予想利益を基にした株価収益率(PER)で 比較して、競合するセムコープ・マリンより19%割安になっている。米メリル リンチのアナリスト、メリンダ・バクスター氏は、ケッペルの株価が向こう1年 間で27%上昇し、15シンガポール・ドルになると予想している。

ベアリング・アセット・マネジメント(香港)でケッペル株を含めアジア 株120億米ドル(約1兆2400億円)相当の運用を管理する新興市場部門のメン バー、スー・ハイ・リム氏は「掘削装置(リグ)や海上プラットフォームの需要 は、少なくとも向こう4-5年間は引き続き旺盛だろう」と予想。「ケッペルと セムコープは掘削業界を主導する企業であるため、われわれは両社の株式に選好 する」と語る。ベアリングは、米マスミューチュアル・フィナンシャル・グルー プの1部門。

沿岸地域から遠く離れた未開発油田の探査が活発化するなか、供給が逼迫 (ひっぱく)しているため、ケッペルは浅海向けの2倍の価格の深海向けリグの 販売を増やしている。ブルームバーグが集計したデータによると、これにより、 ケッペルの1-3月期の利益率はセムコープを1.9ポイント上回った。

ブルームバーグがアナリスト20人を対象に実施した調査では、16人がケッ ペル株の買いを、4人が保有継続を推奨した。ケッペルの海上・海洋部門の利益 は、同社の1-3月期の純利益の半分を占めた。

80億バレル

ブラジル国営の石油会社、ブラジル石油公社(ペトロブラス)は、西半球 では1976年以降で最大規模とみられているトゥピ油田の発見を受け、石油掘削 船やプラットフォーム40隻(約300億ドル相当)を発注する計画で、17年まで に納入を受けることを目指している。同油田は、50億-80億バレルの原油を埋 蔵している可能性がある。

米JPモルガン・チェースのウィニフレッド・ヒープ氏(シンガポール在 勤)は21日付文書で「短期的に受注のモメンタム(勢い)が再び強まる可能性 が高い」と予想。ケッペルとセムコープの格付けを「オーバーウエート」とした。

海上石油生産プラットフォームの設計と建設には、契約締結後、最長2年 8カ月を要する。このため、ペトロブラスは17年までにプラットフォームを確 保する目標を達成するため、14年までは発注を続けると、アナリストらはみて いる。

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