米国債(23日):反発、中古住宅販売件数の減少で-10年債3.85%(2)

米国債相場は反発。2年債利回りは過去1 カ月半で最大の低下幅となった。4月の中古住宅販売件数が減少し、住宅市場 が引き続き景気全体の足かせになるとの見方が強まり、買いが優勢になった。

米国株が週間ベースで下落したことも買い材料。5月のユーロ圏のサービ ス業と製造業の景気指数がエコノミストが予想していた以上に低下し、原油高 騰が世界的に景気を抑制していることを示唆した。

UBSセキュリティーズの米国債ストラテジスト、ウィリアム・オドネル 氏は「インフレ懸念が利回りを押し上げてきたが、少なくとも米住宅指標は非 常に弱い状態が続いている」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間午後2 時5分現在、10年債利回りは8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低 下して3.85%。10年債(表面利率3.875%、2018年5月償還)の価格は5/8上 げて100 7/32。2年債利回りは12bp低下の2.43%。米国債は全般に週間ベ ースではほぼ変わらず。

バークレイズの「売り」指定

バークレイズ・キャピタルは米国債を売りに指定している。米景気回復と インフレ高進で国債価格が下落するとの見方が理由。

バークレイズのグローバル資産配分責任者、ティム・ボンド氏は23日付の 顧客向けリポートで「米国債は売りだ。物価上昇率が8月までに5%を超える とみられているとき、利回りが3.9%近辺の10年債を保有し続けるのは根拠に 乏しい」と語った。

シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金利先物相 場の動向によると、米連邦公開市場委員会(FOMC)が12月の定例会合でF F金利誘導目標を2.25%に引き上げる確率は41%。6月25日の会合に ついては2%で据え置く確率が92%となっている。

米英経済指標

全米不動産業者協会(NAR)が23日に発表した4月の中古住宅販売件数 (季節調整済み、年換算、以下同じ)は前月比1%減少の年率489万戸。同統 計開始以来の最低である1月と並んだ。ブルームバーグ・ニュースがまとめた エコノミスト予想の中央値は1.6%減の485万戸だった。前月は494万戸と、 速報値(493万戸)から上方修正された。

英ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)が23日 発表した5月のユーロ圏サービス業景気指数と製造業景気指数を合わせた総合 指数(速報値)は51.1と、前月の51.9を下回った。ブルームバーグ・ニュー スがまとめたエコノミストの調査中央値は51.5。

株価との相関

クレディ・スイス・セキュリティーズUSAの金利ストラテジスト、カー ル・ランツ氏(ニューヨーク在勤)によると、今月に入って15%上昇している 原油相場が債券と株式の両方に打撃を与え、国債利回りと株価の相関関係が崩 れた。同氏は「悪いインフレのニュースが両相場を圧迫している」と指摘した。

ブルームバーグのデータによると、4月30日までは2年債利回りとS&P 500種株価指数は81%の確率で同じ方向に動いていた。5月に入ってからは 27%にとどまっている。

原油相場が連日のように最高値を更新し、インフレ連動国債(TIPS) への需要が高まった。メリルリンチによると、TIPSの投資収益率は月初か ら1.4%。通常の国債は0.7%にとどまっている。

BNPパリバ・セキュリティーズは23日付の顧客向けリポートで、TIP Sの保有を勧めた。バークレイズは22日付のリポートで、食品やエネルギー、 輸入物価からのインフレ圧力を理由にTIPSには「割安感がある」と指摘し た。

10年物TIPSと通常の10年債の利回り差は2.54ポイント。前日には

2.59ポイントと、13日以来で最大に拡大した。同利回り差は今後10年のイン フレ期待を反映している。

米証券業金融市場協会(SIFMA)の勧告により、23日はニューヨーク 時間午後2時までの短縮取引。26日はメモリアルデーの祝日で休場となる。

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