【コラム】金融界のボーナス批判和らげる6つの新税-M・セシット

金融機関幹部が報酬をもらい過ぎていると思 う人に挙手を求めれば、たくさんの手が一斉に挙がるだろう。

ルクセンブルクのユンケル首相兼財務相は先週、金融機関トップの高額ボー ナスは「けしからん」と発言。イングランド銀行のキング総裁も最近、金融業界 はボーナスの高さで人材を他の業界から奪っていると苦言を呈した。ドイツのケ ーラー大統領は独誌シュテルンに、「バンカーの強欲」に規制と監視が必要と述 べた。

世界的な景気減速で雇用への不安が高まるなかで、企業幹部の高額報酬への 風当たりは強まっている。気持ちは分かるが、世界の金融機関は住宅ローン問題 で大打撃を受けている。あまり激烈な行動は避け、ここは中庸(ちゅうよう)を もって尊しとすべきだろう。そこで、金融機関向け(一部は他の企業も対象)の 6つの「新税」を提案したい。

◎新税1:ボーナス税

金額または基本給に対する倍率で一定水準を超えるボーナスに課税する。

◎新税2:格付け税

金融機関を含めすべての民間企業と政府機関から集めた税金で、独立した格 付け機関の維持費用を賄う。

◎新税3:退職金税

一定額(例えば100万ドル=約1億400万円)超の退職金に課税する。ちな みに、米証券大手モルガン・スタンレーのフィリップ・パーセル前最高経営責任 者(CEO)の退職金は約4500万ドルだった。

◎新税4:「最後の貸し手」税

「金融機関はシステミックリスクに対する無料の保険という形で巨額の補助 金を受け取っている」(ソルベイ・ビジネス・スクールのエリック・デクーレネ ール教授)ので、一部を税金で返還させる。

賭け事はほどほどに

◎新税5:レバレッジ税

レバレッジに課税すれば金融機関は賭けの費用が高くなり、経営陣はトレー ダーが積み上げるリスクをもっと警戒するようになるだろう。

◎新税6:トレーディング損失の損金算入制限

米国の税法では、個人はギャンブルによる損失をギャンブルによる利益とし か損益通算できない。この規則をヘッジ目的以外の金融機関のトレーディングに も適用する。 (マイケル・セシット)

(マイケル・セシット氏はブルームバーグ・ニュースのコラムニストです。 コラムの内容は同氏自身の見解です)

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