日本株は上昇、円安進み輸出関連株高い-債券安の中で後半に上げ拡大

週末午前の東京株式相場は反発。米国市 場でインフレ観測が高まる中、為替相場では金利の先高観からドルが買い戻さ れ、円安傾向となっている。採算好転期待でソニーや松下電器産業、トヨタ自 動車などの輸出関連株が上昇。ゴールドマン・サックス証券が注目銘柄に新規 採用したT&Dホールディングスを中心に保険株、スイスのロシュが株式公開 買い付け(TOB)で持ち株比率を増やし、関係を強化する中外製薬など医薬 品株も買われた。

みずほ投信投資顧問の有村秀夫シニア・ファンドマネージャーは、「株式 相場が下がると買いたいという意欲はある」と指摘。しかし、米国経済などの 動向については「米国株は不気味な静けさがあり、米経済は悪くなっていると いう印象がある」と慎重姿勢を崩していない。

日経平均株価の午前終値は前日比102円50銭(0.7%)高の1万4080円 96銭。TOPIXは同8.22ポイント(0.6%)高の1387.89。東証1部の売買 高は概算で10億7970万株。東証1部の騰落状況は値上がり銘柄884、値下が り658。東証業種別33指数は23業種が上昇、下落は10。

先物主導で高値圏終了

日経平均は小幅安で始まった後、プラス圏に浮上。その後再び下落に転じ たが、すぐに上げに転じ、後半はじり高となった。取引中ごろまで方向感に欠 けたが、先物主導で高値圏引け。市場関係者の間で解説された理由が、債券相 場の急落だった。

債券先物相場は前日比1円2銭(0.8%)安の134円40銭と急落して始ま り、その後もじりじりと下げ、午前は134円21銭で終えた。135円割れは19 日以来。10年債の利回りは1.735%と、昨年10月12日以来の高水準となった。 十字屋証券の岡本征良投資情報室長は、「債券先物が大きく下げており、株式 相場にプラスの影響がおよびそうだ。最近は債券先物が売られてタイムラグが あって株式先物が買われる」と話している。世界的な金利上昇観測から日経平 均は先物主導で取引終了間際にかけて上昇し、日経平均先物6月物の出来高は 6万8176枚に達した。

為替との連動性高まる傾向

こうした中、株価指数をけん引しているのが輸出関連株。為替相場の円安 進行を背景に、TOPIXの上昇寄与度上位には輸送用機器、電気機器が入っ た。東京時間午前のドル・円相場は1ドル=104円台前半で推移。一時は1ド ル=104円25銭まで円安が進んだ。前日の東京株式市場の終了時間(1ドル =103円5銭)から一段の円安水準。21日に発表された米連邦公開市場委員会 (FOMC)の議事録をきっかけに、インフレ抑制のため、米連邦準備制度理 事会(FRB)が年末までに利上げに踏み切るとの見方が広がっている。

日興コーディアル証券・国際市場分析部の大西史一シニアストラテジスト によると、「最近の日本株は企業収益に直結しているため為替相場と非常に連 動性が高い」という。

個別に上昇した銘柄では、三菱商事と住友商事の折半出資会社と合併する テレパーク、一部アナリストの分析をきっかけに、液晶向けTACフィルムの 値崩れ懸念が後退したコニカミノルタホールディングスなどが急伸。

商社や海運には売り

半面、原油価格が高値圏から大幅反落したことを受け、三菱商事などの大 手商社、新日本石油などの石油関連株、国際石油開発帝石ホールディングスな どの鉱業株に売りが先行。JFEホールディングスなどの鉄鋼株も下落。ばら 積み船運賃指標のバルチック・ドライ指数が続落したことを受け、商船三井な どの海運株も安い。東証1部の下落率ランキングには、乾汽船や新和海運、第 一中央汽船、商船三井などが並んでいる。

個別では、2008年3月期の連結最終損益が大幅赤字となったテイクアン ドギヴ・ニーズが売り気配で終了。09年3月期は、円高や原材料高が重しと なり、純利益が前期比18%減に落ち込む見通しとなったオーハシテクニカ、 08年3月期連結最終損益が8億3400万円の赤字となったニチイ学館が大幅安。 建材耐火性能の偽装問題で、国土交通省から製品の基準未達成で改修指示を受 けた大建工業も安い。

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